出会い

最初にお施主様とお会いしたのは『しぜん体の家』です。
その内覧会中、『包容の家』のオーナー様も育みの家に来られておられました。
実はお施主様。 『包容の家』のオーナー様(当時はまだ打合せなどしていませんでした)と高校の時からのご友人。
育みの家でいえづくりの情報交換をされていました。

お施主様とはこの時が最初の出会いでした。

実は『包容の家』のオーナー様は先におうちが建ちましたが、エクリュと先に打合せをさせていただいていたのは穏景の家のお施主様でした。

当時は『包容の家』のオーナー様は他社さんと打合せをされており、コミュニケーションに行き詰っておられた時に穏景の家のお施主様へ相談されたら 「それならエクリュに相談に行けばいいよ!」 と言っていただき『包容の家』はエクリュで建てることになったというエピソードも付け加えておきます。

穏景の家のお施主様も、最初からエクリュに絶対的な信頼を向けていただいた方のおひとりです。



▲ しぜん体の家



▲ 包容の家

P-02 「育みの家」内覧会



育みの家」の先行内覧会へお越しいただきました。
弊社で建てさせていただいた建物を実際に見ていただくのはこの時が最初だったと思います。

育みの家」は、後にトステムさんのコンペでTH大賞地域最優秀賞を受賞したお家でもあり、内覧会会場は多くの方が足をお運びいただき、(仮)森田の家のお施主様へのご案内も充分にさせていただけなかったのではないかと思います。

大変申し訳なかったのですが、この日、色々なことをお聞かせいただきました。
土地を春江や福井市北部で探されていること、入居希望日や建物のイメージなどもお聞かせいただきました。

入居希望日は2010年の8月頃ということでした。
3年弱スパンでのご計画は、本当に素晴らしいと思いました。

弊社でお家を建てられる方は1~2年以上検討されて建てられるといったお話もさせていただきました。



カタチには意味があり、得たい結果がカタチになる

「壁の一面だけが他の壁と違った色にするおうちとかあるじゃないですか?」
「そういうの今、流行ってるんですよね。 どこのおうちを見てもお風呂とかどこかしらにそんなのを見るんです。」
「流行っているからで、選びたくないんです。」
そうお施主様が仰いました。

その時、すごく嬉しく思いました(笑)。

多くの方はカタチしか見ないので、そこに込められた意味まで知らずに通り過ぎて行ってしまわれます。
もちろん、意味ありきで出来たカタチだけが意味を持つのではなく、カタチありきの中にも潜在化した意味が必ずあります。

ただ、お施主様からそう仰られたのには、すごく嬉しい気持ちが湧いてきました。

全くその通りで、カタチは得たい結果を探した結果の結晶みたいなもので、流行などで決めるものではないとわたしも思います。
そう、嬉しく思ったのは、わたしの気持ちがお施主様も言葉に共鳴したからですね。

デザインは共感だと思います。

この瞬間、方向性を決める上で最も大きなことのひとつである部分に、強い共感が生まれました。

帰ってきたら先ず、ウォーク・イン・クロゼット

帰ってきたら先ずはウォーク・イン・クロゼットで部屋着に着替えるので、玄関の近くにウォーク・イン・クロゼットが欲しいとのことでした。

e0147412_1783585

写真は SEX AND THE CITY に出てくるウォーク・イン・クロゼットです。
打合せの中で話に出てきました。

ウォーク・イン・クロゼットの配置は、着替えの動線も考慮に入れる必要性はありますが、
(出して)着る ⇒ 脱ぐ ⇒ 洗う ⇒ 干す ⇒ たたむ ⇒ 収納する ⇒ 着る
のサイクルの中での動線も重要であることをお伝えし、その動線がリビングなどを横切ってしまうと生活観がリビングなどに出てしまうというお話しをしました。

また、試着室的なイメージをされていました。

ウォーク・イン・クロゼット内には大きな姿見の鏡があり、バルセロナチェアーのオットマンが置かれていて服を合わせるイメージが、お施主様の中にありました。

イメージの地図

e0147412_17242781

エクリュの打合せに用いている手法にイメージマップがあります。
イメージマップとは、読んでそのまま、イメージの地図です。

例えば、「シンプルな感じがいい」とお客様が仰るとします。
でも、シンプルの認識は人それぞれで、どんな雰囲気がお客様のシンプルなのか?
そんな風に共通の言葉を作っていくためにイメージマップはかなり役に立ちます。

上の写真はキャメロンディアスが出ていた「ホリディ」で出てくるキャメロンの家です。

お施主様が「家のカタチはちゃんと覚えてないんだけど、なんか恋人を追い出しテラスからモノを捨てるシーンとか、エントランスから階段であがるシーンとかが印象的だった」と仰っていたので、載せました。

イメージマップは先ず、雑誌などから気に入った雰囲気の写真をピックアップするところから始まります。

毎回、どのお客様にもしていただくのですが、今回は驚きました。
と言うのも、どの写真のお部屋も光の入り方から言って窓の位置が北側にあるお部屋だったんです。

絶対この光の感じを再現しなきゃ!
緊張が走りました。

今回の敷地は南西の角地です。
でも、迷わずリビングは北側の窓にしようと決めました。

土地探し

e0147412_16192813

西谷のType-Bの印象を伺い、建物ご要望を伺いました。
また、土地探しのお話も伺いました。

ずっと景色のいいところを探され、森の中にでも家を建てようかと思われたそうです。
色々探され、九頭竜川が見えるような、そんな土地を探していると今回の土地と出会われました。

その土地は九頭竜川が見えるというわけには行きませんでしたが、仕事場やご実家など色んなことを加味されてこの土地が良いのでは?と言うお話になったそうです。
ただ、最後の一押し、ココの土地でいいと確信できない理由に造成のことがありました。

現状の土地は畑で、道路から地面の高さが下になっています。
それを道路から上にするには、造成費でどれぐらいかかるのか?
また、造成費をかけてしまうと、周辺の住宅地の方が安価に納まるのではないだろうか?
そう考えておられました。

そこで最初に行ったのは造成計画とその費用を出すことから始めました。

家事動線

今回の打合せはキッチンや洗濯などの家事動線のお話をしました。

料理の先生でもある施主様。
キッチンには深い拘りをお持ちで、キッチンの収納などのレイアウトは、以前、何通りもご自分で絵に描いてきていただきました。

今回はパントリーのレイアウトなどをお話させていただきました。

また、洗濯などの動線などについてもお話しました。

最初からちゃんと計画されているので、今回は大丈夫ですが、洗濯家事動線がリビングなどを横切ってしまうと、大抵、リビングに洗濯物が散らばる結果になってしまいます。
テレビを見ながら洗濯物をたたんで、ソファーに置く・・・みたいなことになってしまいます。

最初からそうならないプランでご提案していますが、今回はその再確認を行いました。

着る ⇒ 脱ぐ ⇒ 洗う ⇒ 干す ⇒ たたむ ⇒ 仕舞う ⇒ 着る

このサイクルをどのように行うのか?を図面で確認させていただきました。

出逢い

ある日電話がなりました。
「西谷の兎越峠の抜け道の入り口にある、3軒たった建物を設計された方はそちらにおられますか?」

以前会社勤めをしてた頃にさせていただいた建売のプロジェクトが西谷の3軒の建売だった。
色々あって・・・販売を担当させてもらわずクビになったので、お電話をいただいたお客様とは面識が無かったのだが、お客様が西谷のType-Bの設計をすごく気に入っていただき、お聞きするとずっと設計した人を探され、やっとエクリュを見つけていただいたとのことでした。

本当に嬉しい限りです。
こんなに設計者冥利に尽きることはありません。

また、ご主人は大学の先輩と言うことが後で解り、福井で大学の先輩にお会いできるとは本当に嬉しかったです。

今も先輩(お施主様)とは公私にわたりご相談にのっていただいたり、遊んでいただいたりしています。

工事時期の予約

エクリュは予約制になっています。

色々な理由があってのことですが、最も大きな要因のひとつはつくり手のその技術力にあります。

エクリュのサービスはお客様も想いをカタチにする。
つまりデザインをする会社ですが、ひとつとして同じでないお客様の想いをカタチにしていきます。
同じものを繰り返しつくるのであれば、品質や工程など色々なものが計画しやすくなりますが、そうでない場合はそうした色々なものコントロールが難しくなります。

そこでエクリュは実際に現場でモノつくる、その手をできる限り固定しています。

信用のできる技術の高い職人さんの力を得て、想いをカタチにすることを図っている会社です。

というわけで、、、エクリュは予約制です。
職人さんが空いていないと工事が出来ないからです。

今回の打合せは、お施主様に工事時期をご予約いただきました。
ありがとうございました!!

トラック&李調家具

トラック&李調1

お施主様が今お持ちの家具は、トラックの家具です。

トラックの家具は派手に飾り立てることが無い、使い慣れた馴染んだ感じの家具のデザインが多いブランドで、大阪の家具ブランドです。

僕も関西にいるころトラックへ行きたくて玉造周辺をウロウロしたことがあります(笑)。
(玉造は小学生の頃、よく行った場所なんですが・・・)

今回の打合せでは、トラックの家具を新居に持っていかれるとのことで、やはり家の雰囲気もニュートラルにしておくべきじゃないか?と言う話になりました。

トラック&李調2

また、李朝家具も置きたいとのご要望もありました。

トラックとテイストがかなり違いますが、どうやらお施主様のイメージの中では調和が図られているように感じました。

確かに、イメージのコラージュ(イメージ・マップ)の中には、モダンな家具の中に李朝家具がアクセントで入っているものもあり、さらにお施主様の頭の中のイメージを具現化して行こうと思います。