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エクリュブログ

実績紹介記事



今日はいよいよ建て方です。

建て方は柱や梁など構造体を組み上げてしまい、屋根までつくってしまうことを言います。
上棟式などとも言います。

大体の建物の形状などが組み上がると分かります。

ただ、不思議なことに、壁や天井を貼ったり、色を塗ったりしていく間に、こんなに狭いの?とかこんなに広いの?と同じスペースでも感じ方が変化していきます。
そこからも広さの感覚は床の面積(帖数)だけではいことが良く分かります。

お施主様やご家族の方々が、大工さんたちの労を労っていただけました。
お茶やお菓子を出していただいたり、食事の用意をしていただいたり、また引出物までいただきました。
大変ありがとうございました。
1日外におられた上に沢山気を使っていただいて、本当にお疲れになったことと思います。

また、この日は様々な仕様などを決めていただきました。

お風呂やキッチンの仕様。
外壁や屋根、樋などの色や仕様。
また、電気設備の最終的な確認をさせていただきました。

お施主様のイメージにぶれがなく、特に大きな変更もなく仕様などのご決定をいただきました。
ありがとうございました。

実はブレがあるとどうしても辻褄が合わない部分が出てきてしまったりする可能性が高くなり、調整は本当に考えないと難しくなります。
なので出来るだけ契約前の打合せでシッカリ決めていくようにエクリュでも心がけて打合せをさせていただいてます。



コンクリートを打設して1週間以上たったら型枠をばらし、基礎完成です。
コンクリートの強度を表すのに1週強度・4週強度などと言いますが、1週とは1週間のことです。



建物の位置も決まったので、基礎をつくっていきます。
今回のお家はベタ基礎という形状の基礎です。

もうひとつ、布基礎という方法などもありますが、建物が重くなってしまったりコストもかかってはしまうのですが、不等沈下(不同沈下)への抵抗力が増し、また床下の湿気などの問題にも抵抗力が増すということもあり、川沿いで元々田んぼだった今回の敷地状況を考えた時にベタ基礎の方がベターだとお施主様とご相談した結果、今回はベタ基礎となりました。



底盤の配筋が進んできたので、先日地鎮祭の時にいただいた鎮めもの(お守りみたいなもの)を建物の重心付近に埋めておきます。

どうぞ末永くお家をお守りください!



全ての配筋を終えるとエクリュが配筋検査を行います。
そしてその後、外部の検査機構さんにも検査していただきます。

今日はその配筋検査の日でした。

和洋折衷

2010年3月1日  /  実績紹介記事  穏景の家  

和洋折衷とは、日本風と西洋風の様式を、適度に合わせて一つにすることと辞書にあります。

「和洋折衷」はお施主様が最初から仰ってたご要望のひとつです。

和洋折衷ってどんな空間をイメージしますか?
洋風のリビングに和室が併設されているものでしょうか?

穏景の家では、こう考えました。

そもそも「和」や「洋」をどうやって人は認識するのだろう?
多くの方の場合は、「和」の様式やアイデンティティなどを理解した上で「和」と認識しているわけではなく、また「洋」の場合も同じで、経験から来る雰囲気で「和」や「洋」と認識しているのではないか?
また、「和」の場合は木や紙などの素材感、「洋」の場合は大理石やガラスなどの素材感といった、マテリアルでも感じ取っているのではないか?
そう考えました。



ディテールも「和」や「洋」を認識する上で重要です。

上の写真のように笏谷石の束石や基礎を見ると、多くの方が蕎麦屋さんや「和」を感じるのではないでしょうか?
写真のようなディテールを目にすると、床のタイルやフローリングまで「和」のエッセンスを感じ出す。
この感覚を利用し、「穏景の家」では、導入部分(アプローチや玄関など)で誰もが「和」を意識できるような「素材」や「形状」「色彩」や「照明計画」などで演出しました。

この導入部でしっかり「和」を意識付けられることによって、ソファーが置いてあるリビングへ足を進めたとしても「木」などの「素材」を引き続き使うことで「和」のエッセンス・「和」のニュアンスが訪れる人の中に残らないか?と考えました。



また、ダイニングの天井はシナベニアの木目を交互に方向を変えて貼ったり、テレビボードの奥の壁も同じようにタイルの串目方向が交互になるように貼る(市松貼り)など、ソファーやダイニングテーブルなど、「洋風(家具)文化」の空間にあっても「和」を意識する為のディテールなどを検討しました。

見る人によっては「和風」にも見え、また「洋風」にも見える。
「穏景の家」は「和洋折衷」にこだわりました。

「穏景の家」という名前になった由来でもありますが、お施主様からのご要望は「視覚的」なものが多く目立ちました。

例えば、、、

リビングでは、ソファーに座って菜園を眺められるようにしたい。

外を眺められる場所が欲しい。

お風呂は非日常的な空間とし、坪庭などを眺められるようにしたい。

外観(ファサード)は一般的ではなく、でもシンプルな外観がいい。
などです。

何が見えるか?
どう見えるか?
いつ見えるか?
どんな時に見えるか?
など、視覚的なご要望やイメージをたくさんお持ちだったように感じます。

『北の眺望、南の日照』と言う言葉はご存知ですか?

建物を計画する上で基本的な考え方ですが、日照条件に適しているのは南側の窓で、眺望など景色を取り込むなら北側に窓を設けるのがセオリーです。

「穏景の家」が北側にルーフ・テラスがあるのは、「外を眺められる場所が欲しい。」とお施主様からのご要望をいただき、また、お施主様のNEEDSのウェイトがとても重かった(重要だった)為です。

北側のルーフ・テラスが2階の床高さから、400(40cm)上がっているのは、出来るだけ遠くを見渡せる為でもありますが、もっと大切な要因があります。

それはファサード(外観)です。



ポーチ部分を母屋から別の立体とし、色やテクスチャー(表面の質感)やマテリアル(素材)などを分ける建物は結構目にする機会があります。

お施主様からのご要望に「外観(ファサード)は一般的ではなく、でもシンプルな外観がいい。」というものがありました。

単にポーチ部分と母屋部分を色分けなどをするだけでは、シンプルな形状を選択すればするほど一般的と映りがちです。
そこで、立体のボリュームのバランスを検討しました。

ポーチと母屋の立体のバランスは、一般的なNEEDSになればなるほど、比率も平均化していきます。
きっと平均的な比率に近づけば近づくほど「見たことがある」と認識されることになります。

「穏景の家」のお施主様には、「和」のエッセンスをアプローチ部分で表現すると言うものがありました。



例えば当初アプローチ部分には茶室の待合のようなものなどをイメージされていました。
お家への導入の仕方が「穏景の家」ではとても大切なファクターだったからです。

このことを先ほどのファサード(外観)のご要望と足して実現し、一石二鳥にならないか?と考えました。
ポーチ部分に新たな要因(ご要望)をプラスしていくことで、一般的ではないNEEDSなど(ボリューム)のバランスになることを考えました。

ポーチ部分にプラスした要因は以下です。
 ・ 外を眺める場所が欲しい
 ・ 建物への導入に演出が欲しい

これらを両立させることで、ポーチ部分立体を色分けし、形状をシンプルにしながらも、一般的とは感じないファサードを実現しました。


「穏景の家」の内覧会に来ていただいた照明デザイナーをされているお客様が仰るには、
「誰にでも解るってことは、本当のことではないんだよ」

う~ん・・・ 深い。
わたしもそう思います。

これはわたしの持論ですが、デザインはパン作りでのイースト菌のようでなくてはならないと思うのです。
パンを食べて美味しいと感じる時、イースト菌を意識する人はほとんどおられないと思います。
デザインもそうで、目地のおかげでどう見えるとか、光のおかげでどう感じるとか、、、
デザインがバレてしまうようなデザインは、限りなく狙いは失敗に近いと言うか・・・。

つまり、「誰にでも解るってことは、本当のことではない」と仰った、お客様は、さすがデザイナーだと感じるのです。



ではなぜこういうことを書くのか・・・自問自答しながらお伝えいたします(笑)。

「穏景の家」のお施主様のご要望に
「リビングでは、ソファーに座って菜園を眺められるようにしたい。」
と言うものがありました。

「庭」では無く「菜園」と言うことがポイントなんですが、、、ここでは気付かれないぐらい些細なことですが、目線の動きを誘導したい気持ちの表れをご紹介します。

通常、フローリングは部屋の長辺方向に沿って貼ります。
それは昔は床を貼るための材料に「根太」という材料があるのですが、この「根太」を部屋の短辺方向に配置するのが一般的だったため、フローリングはそれに直行して長編方向に貼られるようになったとも言われています。

しかし、現在の木造住宅は耐震性などの見地から水平力に抵抗するべく床を構造用合板など根太では無く面(パネルなど)で耐力を取ることになってきています。

「穏景の家」も長期優良住宅ですので、地震時などに受ける水平力に対する抵抗力はかなり高い水準で設計されており、根太では無く構造用合板を敷きこんでいます(注:根太で建てると脆くなるというわけではありません。詳しくはお打合せをしている工務店さんなどにご相談下さい。)。

つまり、フローリングの貼り方向は、どちらでも強度には関係ありません。
自由です。

そこで、どちら方向でもいいのなら、目線の動きを誘導させようということで、部屋の短辺方向にはなるのですが、外へ向けてフローリングを貼りました。
また、照明計画も外へ目線が誘導できればと考えて行いました。

また、リビングからのウッドデッキへは、軒が伸びています。

その軒裏の仕上は、ダイニングやキッチン・和室の天井と同じシナベニア(耐水)を使用しています。

そして、レベル(高さ)も同じレベルにしています。

これも目線が外へ誘導できるようにと考えて施しました。

例えば「穏景の家」では、ドアなど内装建具の色が数種類使い分けています。

濃い茶色のものもあれば赤茶のものものあり、白木のような色の建具もあります。

また、同じ部屋内でもドアとクロゼットが違った色だったりもしています。



例えばトイレは1階にも2階にもありますが、どちらの便器も最近の流行である真っ白ではなく、グレートーンのものとベージュのものになっています。

「穏景の家」は「色」による雰囲気づくりにかなり拘られて、時間をかけて選択しました。
そのため色々な色を使用しましたが、建物全体としてうるさい感じにはならず、空間ごとの違った雰囲気の演出が出来たと感じます。

外壁のツートーンのバランスも時間をかけて選択されました。

和室の天井とダイニングの天井、リビングの軒裏。

それらは同じ高さで同じ仕上げのシナベニア(外部は耐水)となっています。

それは空間を関連付けつなげていこうという狙いからですが、これが結構大変で・・・。

一枚のシナベニアを貼るのに1時間以上かかったところもありました。

「つなげるために必要なこと」
それは何より職人さんの根気かもしれません。



和室とLDとの間仕切りの建具は透け障子を採用しました。

透け障子とは、レース地(オーガンジー)のように向こうが透けて見える障子です。
これが以外に落ち着きます。

和室のご要望としては「一体としての空間であり、非日常的な気持ちを切り替えることが出来る空間」と相反するような要因がありました。
そこで大壁の中、急に一面だけ真壁の床や押入れが存在していたり、天井高さをあえて低くしたりもしました。
その中でも透け障子はお施主様から出てきたアイデアでした。



和室は落ち着きを持たせるよう他の部屋より暗くなるように設計しました。
具体的には窓を地窓とし、光の入り方などを制限したり、床に(低い位置に)光を集めました。
また、照明の数も他の部屋より少なくしました。

少し暗く天井も低い空間は、落ち着いた雰囲気を出してくれます。

それに透け障子が加わりました。

リビングなどにいる家族の雰囲気が透け障子を通して感じ取れる感覚は、妙に落ち着きます。

落ち着くというとプライベートの確保を想像する方が多いかも知れませんが、実はそれはきっと違います。

人は人との関わりを無くしていった方が、楽で落ち着くと考えがちです。

しかし、昔の拷問に音も光も何もない部屋に閉じ込めるというものがありました。

そんな空間では、人は数分も耐えることができないそうです。

落ち着くと言うのは、人と人との絶妙な距離感が生み出すことが出来るものなのです。

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