そんな毎日です。

今日は(仮称)左内町の家で、タイルの色決めを行いました。

一度、会社でサンプルを集め決めたのですが、最終的には現地で決めるのが確実なので、いつもお客様との打合せと同じように現地で色決めを行いました。

結局は会社で決めたモノと同じタイルで決定しましたが、ひとつ凄く惹かれ迷ったタイルがありました。

とてもエッジが効いてキレイに見える白いタイルでした。
しかし、(仮称)左内町の家のコンセプトは、とても長い間そこに建っていた建物で、余りにも風景や日常に溶け込んで馴染んでいる建物なので、大きな変化を起こす事なく、目立たず気付かず知る人ぞ知ると言うか、気付けばそこにあるといった事がコンセプトだったので、あえてキレイに見えたり印象的であるものは避け、刺激を抑えたささやかな印象を受けるタイルにしました。

結構、断腸の思いと言うか、渋い選択ですが、僕はコンセプト通りでとても満足です(笑)。

現場に行く度に少しずつ変化している(仮称)左内町の家。
現場に行くと、とてもワクワクして楽しいです。

予定(スケジュール)があるので、やらなきゃいけない事も迫ってきたりもするのですが、焦る気持ちよりワクワクしています。
そんな毎日です(笑)。

窓周りをスッキリみせて、ミニマルな空間を。

空間がミニマルなイメージに見えるひとつの大きな要因に、カーテンがない事があげられます。

窓周りがスッキリ見え、内外のつながりが強調されると、空間に広がりが加わります。

しかし、プライベート性や日光など明るさの調整に難点が・・・

実はそんな難点もプランで解決出来たりもします。

軒や塀を設ければ、直射日光の入ってくる量を制限する事が出来ます。

また、天空光をつくり部屋内に取り込む事で、直射日光が入らずに明るい部屋をつくる事が出来ます。
デッサン室は、直射日光が入ってしまうと静物画のモチーフの影が変化してしまうので、吹き抜け上部の北側に大きな窓を取り天空光がたくさん部屋に降り注ぐようにして明るさも確保しています。
それと同様の手法を使えば、明るく落ち着きのある空間をつくる事も出来ます。

天空光の入ってくる量の調整は、光の乱反射をつくる壁や天井、床で行います。

濃い色は光を吸収し、薄い色や白色は反射しやすくなるので、色などで調整出来ます。
また乱反射の強弱はテクスチャー感で調整出来ます。
ザラザラした素材感やマットな素材感のモノは乱反射しやすく、凹凸の少ないモノは乱反射を抑える事が出来ます。

色や素材感、方向や形状、窓の位置などをうまく計画すれば、カーテンを設けずプライベートが確保され、理想的な明るさを確保する事も出来ます。

雨降らず、地鎮まる。

今日は(仮称)松本の家の地鎮祭を行いました。

天気予報では雨マークだったので、心配していたのですが、おかげさまで雨にぬれる事もなく無事、地鎮祭を終える事が出来ました!

先日、確認申請済書を無事受領。
現在、BELS(ベルス)やゼロ・エネルギー住宅の補助金の申請を行っている(仮称)松本の家。
それらの申請が完了しないと着工が出来ません。

明日からは、地盤改良工事の打合せなどがスタートします。

色々な物や工事の発注を開始しだすので、発注承認などの打合せもさせていただきました。

今日も長時間にわたり、打合せなどお時間をいただき、ありがとうございました。
本当にお疲れ様でした!

見積図書

今日は、(仮称)丸岡町jの家の打合せでした。
娘さんは、いつも弊社に来られると、写真のように自分のアトリエをつくり、そこで絵を描きます。
今日は、服に顔がある不思議な絵とアンパンマンを熱心に描いていました。

今日の打合せは見積図書のご確認でした。
前回のカラースキームの打合せの際に決まった方向性のサンプル材もご確認いただきました。

見積図書は30枚ほどの図面集で、見積りをする為の図面です。
それら1枚1枚をご説明させていただき、見積りの方向性などを打合せさせていただきます。

お時間はかなり長時間いただきます。
今回は10~17時までいただきました。
ご協力、本当にありがとうございました。

アンパンマン。
上手に描けました!

クロスの選び方

最近のクロスは、汚れや湿気などに抵抗できるモノもあり、また素材感もリアルだったり変化に富んでいて、比較的コストを抑えてイメージを作り込む時にクロスの貼り分けは効果があります。

クロスの貼り分けを検討する上で、大切な事のひとつに、その部屋に置かれる家具や雑貨などの色合いを考慮に入れておく事があげられます。

建物だけで色合いの調整(カラースキーム)をしてしまうと、暮らしが始まり家具や雑貨などが入るこむとごちゃごちゃして見えてきてしまったりします。

プランニングする時はもちろんの事、カラースキームをする際には、家具や雑貨などの色合いの想定は済ませておきましょう。

クロスの特徴のひとつに、比較的容易に貼り替えができる事があげられます。
クロスは飽きがきたり汚れてしまったりしても貼り替える事も可能です。
その為、比較的、現在の気分や流行で選ぶ事もありだと思います。

そこで、子供部屋などは、お子様ご自身に選ばせる方もおられます。
お子様が大きくなって来られた時期の誕生日などに、学校から帰って来ると部屋のクロスが大人の雰囲気に貼り変えられているといった様なバースデー・プレゼントをされるってのも、すごくサプライズがあって楽しいかも知れませんね。

クロスの貼り分けの例としては、色合いのバランスを取る方法が最も一般的です。

それに対し最近では、素材感がリアルになったクロスを素材の組み合わせとしてコーディネートされる事も増えました。

木目柄のクロスの木目の質感や、織物調のクロスの布目の質感の組み合わせで、ビンテージ感を出したり、エレガントに演出したりと、色合いのみならず素材感の組み合わせでも演出する機会が増えています。

クロスの貼り分けは、プランニング段階でもある程度イメージしておく必要があります。
色の変化は、広さの感覚にも大きな影響を与えますし、貼り分ける場所によって形状などを考えておく必要性も出てきます。

上の写真は外壁から伸びる白い内壁に段差がついてキッチン・ブースの木目の壁が存在しています。
もしここに段差が無ければ、同一面上でクロスの貼り分けをする事になり、違和感を覚える方もおられます。

細かい話ですが、壁に色々な役割を持たせた深みのあるプランである程、そういった部分が重要になってくる事もあるので、プランニングの際にクロスの貼り分けをしたい部分を設計される方に伝えておく事は大切だと思います。

最後にもうひとつ、色合いは光の反射を変化させるので、部屋の必要な明るさと同時に計画をする必要があります。

日中はどの程度の明るさにしたいのか?
どんな色合いや素材感のクロスをどこに使いたいのか?
それによって窓の位置や形状、面積などがかわる場合があります。
また、照明器具の位置や数なども変化します。

総合的に検討する必要があるので、プランニングの際にクロスの貼り分け部分などを伝えておく事は、やっぱり重要ですね!

「広さ」と「広がり」

打合せで良くお聞きするご希望・ご要望として、広いリビングや広い玄関など、広さについてのご希望・ご要望をお伺いします。

確かに、ゆとりのある広い空間は、伸びやかで優雅な暮らしをイメージさせ、憧れを覚えます。

一方で最近急激に高まっているご要望に、省エネである事や、冬暖かく夏に涼しいお住まいである事があります。

認定低炭素住宅やゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などの言葉も、打合せで耳にする様になりました。

ある意味、広い事と省エネである事は、相反する場合もあります。
また、「広さ」はイニシャルコストにも大きな影響があります。
「広さ」は「コスト」です。

「広さ」とよく似た感覚に「広がり」があります。
「広さ」はひとつの空間の面積や体積を示すのに対し、「広がり」はふたつ以上の空間などの関係性を示す言葉です。

この「広がり」を利用すれば、省エネなどコストを抑え、ゆとりや余裕といった感覚も得られる、まさに一石二鳥となります。

ここでは「広がり」を効果的に誘導させた例をご紹介致します。

上の写真は、「優律の家」のエントランスです。
広いエントランスをさらに奥にあるウッドデッキが広がりを演出しています。

ウッドデッキは囲われている為、目線が奥の壁で止まります。

一見すると囲われず目線が何処までも伸びる方が、広がりを演出できると考えがちですが、実はそうではありません。

目線が止まらないと、エントランスに続くウッドデッキは、外である認識が強く働く為、エントランスとウッドデッキを空間的に切り離してしまうのに対し、囲われたウッドデッキはエントランスと一体的に捉えやすくなり、広がりを演出する事が有効に働きます。

さらに広がりを効果的に演出する方法としては、奥の壁に目線を誘導させやすい工夫を施す事などがあげられます。

上や下の写真の様に、アイキャッチになる色の目立つイスなどを置くと、目線を誘導させやすくなるばかりか、「イスまで寄って行って座る」との行動のイメージまでも誘導させ、空間の関係性はさらに強く印象付ける事ができます。

また家具の持つイメージから、空間の演出もでき、一石三鳥以上の効果があります。

この様に「広がり」の感覚をうまく引き出す事で、省エネやコストを抑える事が実現され、且つ、ゆとりや余裕、豊かさをも空間に持たせる事ができます。

3つの違った役割を持った壁。

今日は賢分の家のお引渡しでした。

賢分の家はその名のとおり、間仕切り(壁)に工夫を凝らしたお住まいです。
賢分の家のLDK+スタディ・コーナーには、3つの違った役割を持った壁が存在します。

先ず1つ目は鳥居の様にエリアを示す壁です。

床から天井までのサッシの間にある壁が、その「鳥居の様にエリアを示す壁」
です。

奥はスタディ・コーナーになっています。
サッシの配置を工夫したり、床材や壁のクロスをLDKから変化させる事で違う役割やイメージを持たせた空間になっているのですが、違いを意識させるのに壁も一役かっています。

他の壁より倍以上分厚い壁をくぐらせ、違う空間へ移動した事を感じさせています。

ドアなどの建具にその役割(エリアを分ける役割)を持たせると、空間が完全に分断され、視覚的な広がりを失ってしまいます。
完全に間仕切らず、且つエリアを明確に分ける為の壁が、1つ目の壁です。

2つ目は、分けない壁です。

リビングと階段やダイニング、またリビングとルーフ・テラスやダイニングとルーフ・テラスは、できる限り一体の空間として認識できる様、見えない壁(ガラス)で間仕切っています。
床や天井などが同じ面で繋がって見える様工夫しています。
その繋がりをできるだけ活かす為の壁が、この見えない壁です。

最後に3つ目の壁。
上写真の壁にある窓は、階段にある窓と奥のリビングにある窓が、同じ高さだけ天井面から下がった位置に取り付いています。

先ほど、鳥居の様な壁の両端のサッシは、天井から床まで全てがサッシだったので、その面の壁はサッシに分断されていたのに対して、上写真の壁は一枚の壁として認識できます。

また天井面からの窓の下りが同じ高さである事で、2つのエリア(階段とリビングと)の関係性が強固になります。

3つ目の壁の役割は、空間を繋げ、同一の空間である事を認識させる事です。

この様に、賢分の家のLDKには3つの違った役割を持った壁が存在しています。

今日は賢分の家のお引渡しでしたので、内覧会の際にあった家具などを全て搬出して何も無い空間になり、それらの壁の役割がより分かりやすくなりました。

皆様のご協力のおかげをもちまして、今日は無事、賢分の家のお引渡しをさせていただく事が出来ました。
ありがとうございました!

ファサード

今日は(仮称)左内町の家の足場がやっとバレました。

思いの外、時間やお金などを多く費やしましたが、皆様のおかげをもちましてやっとここまできました。
本当にありがとうございます。
まだもう少しご協力をいただき、プロジェクトのスタートが切れればと考えています。
今後ともよろしくお願いします。

ファサードがお目見えしましたが、いかがでしょうか?

一応、考え方としては、戦時中か戦後か?とにかく僕が生まれるずっと前からここに建っていたこの建物なので、この辺りの風景を思い浮かべた時、あまりに風景に溶け込んでしまい「どんな建物だったっけ?」って思う程、そこに自然に立ち続けてきた建物だから、そんな雰囲気を出来るだけ壊す事の無いようにと考えました。

足場がなくなっても、さほどインパクトが無かったら成功です。
(始動した後も)風景に地域に溶け込んでいければ、とても嬉しいです。

オシャレな家にしたい!

「家を建てるなら、オシャレな家にしたい!」
そう皆さん思われるのではないでしょうか?

最近はメーカーさんの材料や商材を組み合わせるだけでもある程度オシャレになる様になったと感じます。
デザイン性や美しさへのニーズが高まり、例えばメーカーさんの商材を、深澤直人さんやnendo、GKデザイン機構など世界的に有名なデザイナーやデザイン事務所などが携わっている事も珍しくなくなりました。
その為、普通にメーカーさんから発売されている建材を組み合わせるだけでも、ある程度安価である程度オシャレな家にできる様になりました。

オシャレな家にする事は、比較的簡単になりましたが、オシャレな暮らしを続ける事は、工夫が必要だったりセンスが必要だったりと、そんなに簡単ではありません。

家は美術館やギャラリーとは違い、日々の生活がそこには存在し、物が増えたり散らかったりする日常生活が存在します。

比較的簡単にオシャレな家が手に入る様になったからこそ、簡単にオシャレにしちゃうと、住んでしばらくすると見る影もないなんて事になりやすいので、良く検討してお住まいを計画する必要があると思います。

住まいづくりで最も大切な事は、自分達家族を良く知る事に尽きます。

例えば、あなたは何枚シャツを持っていますか?また、何足靴を持っていて、いつも履く靴は何足ありますか?
そう聞かれてすぐに答えられる方は、もしかしたら容易にオシャレな暮らしまでも得る事が出来る方かも知れません。
でも、今まで打合せさせていただいた経験上、すぐにお答えいただける方は中々おられません。

もし、服の枚数を知らずにオシャレな家を建ててしまったら、オシャレなリビングの窓際などにクロゼットからあふれたシャツがのれんの様にかけられてしまうかも知れません。
もし、靴の数を知らずにオシャレな玄関をつくってしまったら、高価な海外性の床タイルが見えないくらい、玄関土間を靴が埋めてしまう事になるかも知れません。

この様に、自分達の持っている物の数を知らないだけで、オシャレな暮らしから遠ざかってしまうかも知れません。

物の数もそうですが、自分達の暮らし方や癖、時には人生設計までも、自分達の事をより深く知る事で、自分達にとっての住み良い住まいに近づき、オシャレな暮らしを続けるられる様になります。

打合せでよく耳にするセリフに「新しい家になったらキレイに生活します。」や「新しい家に引っ越す時、断捨離します。」などがあります。

これは大いに間違えた考え方だと、その後の結果から強く思います。

学生の頃、新しいノートの書き始めにゆっくりキレイな字で書いた経験はありませんか?
そんな経験をお持ちの方にお聞きします。
最後までその字のまま書き終えたノートが一冊でもありますか?

家を建てるって事は、とんでもなく非日常的な出来事かも知れません。
しかし、その家に暮らすって事は、至極日常の事です。
ここに大きなギャップがある事を知り、対処する必要があります。

今日出来ていない事は、家が変わっても出来る可能性は非常に低いと知って下さい。

そういう意味でも、自分達の事を冷静に良く知る必要があります。
住まい造りは、自分を知る事に尽きます。

先ずは、自分達の持ち物に何がどれくらいの量を持っているのかを書き出してみてはいかがですか?

狭小地に建つ家(ポイント03)

狭小地の場合の多くは、左右両方の隣地の建物が迫って来て、接道面しか建物の外観が見えないって事も少なくありません。

ファサード(正面外観)をカッコよくしたいと思うけどみせる面が少なくて単調になりがちではないか?と不安に思われる方もおられるかも知れません。

そこで幾つかの例をご紹介します。

ポイント03
ファサード

先ず最初は「凝縮の家」です。
凝縮の家は環境を受け入れ事で上質を得たお住まい。
それはファサードにも表れています。

ファサードが単調になりがちなら、一層の事、シンプルにしよう!
そう考えたのが「凝縮の家」です。

次は、「単調だから、ちょっとした変化もインパクトを持つ」といった例。
「新流の家」のファサードです。

新流の家のファサードは逆バンクになっています。
駐車場の確保をしながら、2階を少しでも広く取った結果でもありますが、ファサードの表面積が少ない分、表現力が少なく単調になりがちですが、だからこそ、少しの変化が大きな影響力を持ちます。

逆バンクの外壁は、強い個性を感じさせています。

間口が狭く奥行きが長い敷地の特性から、ファサードに奥行きをもたせた2つの例です。

ひとつ目は「光拡の家」です。
内部空間もファサードとして見せ、奥行きを出して個性的なファサードにしています。

2つ目は「賢分の家」です。
賢分の家は積み木の様な立体の組み合わせ(立体感)を強調させるデザインになっていて、その立体の面で奥行きを表現しています。

ツートーンカラーになっているのは、その立体感と奥行感を印象付ける為でもあります。

この様にファサードも工夫次第でどうにでもなろうかと思います。
かえって、みせる面が少ない事で整えやすいとも思えます。

狭小地や旗竿の敷地などの様に敷地形状が不利に働き、実際に建物が建つ敷地か否かでお考えの方。
それはむしろ逆かも知れませんよ?
その敷地形状の特殊さ故の建物の面白さがカタチになる可能性もあります。

また以前は、土地は劣化せず価値を継続させるとお考えの方も多く、土地に費用をかける傾向もありましたが、昨今(住み続けるのだから自分に影響が大きい)住環境にこだわる考えの方が増えた様に感じます。
そこで、あえて北向きや旗竿、狭小地などといった、土地の坪単価や土地代金を抑えられる敷地を購入し、建物の面白さや仕様、性能など、つまり住環境の向上に費用を向けられる賢い選択をされる方も増えていると感じます。

プランニングが面白くなる北向きや旗竿、狭小地でご検討されている方。
一度プロの方にご相談されるのも良いかも知れませんよ?(笑)。