美と機能との間のニーズを探れ!
今日はキッチンの背面収納などの打合せをしました。
LDKは多くの方が多くのご希望やご要望をあげられる場所のひとつです。
「寛いだ雰囲気にしたい」とか「友人や家族と楽しい時間を過ごしたい」など様々。
また、イメージやデザイン性など美しさが求められる一方、その美しさを住み続けてなおキープし続けられる可能性を増やす為には、日常の使い易さがとても重要です。
家を建てようと考えて打合せをされている時は、気に入ったノートを新調して初めて筆下ろしをする時の感覚のもっと強い感覚に似ています。
気に入ったノートを新調した時、キレイな字でノートに記入しようと誓ったりするものです。
ところが最後までキレイな字でノートをとることが出来た経験はありますか?
数ページでいつもと同じ字に戻った経験はありませんか?
家を建てようと考えて打合せをされている時のお施主様も、新しく気に入ったイメージになるなら、多少使い難くてもキレイに出来る(キレイにする)と考えたり誓ったりされることが珍しくなくあると思います。
家を建てることは一大イベントと言ってもいい重要なタイミングですが、家は日常生活を送る場所です。
また数十年の間は、様々な変化も起こり決して一定ではないかも知れません。
今日出来たことも難しくなるかも知れませんし、その逆もあるかも知れませんね!
きっと出来ると思っていたことも、「どうしてもっと機能的にしなかったのだろう?」と後悔を感じてしまう瞬間もあるかも知れないし、逆に苦ではなくなり、「もうちょっと美しさを選択しても維持出来たかも?」と思われるかも知れません。
いずれにしても後悔は、何も考えず行動を起こさず、選んだ時に起こると感じます。
様々な可能性や影響などを検討した事実があれば、回避出来ることも増えますし、納得が出来るのだと思います。
今日は、打合せのテーブルから何度も移動して、弊社の事務所のキッチンで使い方をシミュレーションされていました。
結果は未だ出ません。
でもそれは良いんです。
まだ今は良いんです。
インスタ映えするような美しいイメージの空間は、帰りたくなったり感性を刺激し続けたりもします。
でもそれは、そのイメージがキープされてこそ。
アイランドキッチンの上に、食べ残しが入った器が乱雑にたまったりすると、まさにゴミの島。
そこから受ける感性って、全く逆のモノにもなりかねません。
キープさせるにはキープさせやすい工夫が必要です。
つまり機能的で家事などの負担が軽い必要があります。
「デザイン」とは「美しさ」だけを意味しません。
「美しさ」と「機能」を兼ね備えて「デザイン」と言えます。
今日は、LDKを中心に続くデザインをご検討いただきました。
とても悩ましく難しい選択だと思います。
出来るだけ分かりやすく正確にご選択いただける材料や状況をつくれるように尽力したいと思います。
今日はお施主様がとても素晴らしいことを仰いました。
「諦めるんじゃなくて、選ぶんですよね!」と仰いました。
とても立派なお言葉と感心致しました。
LDKは多くの方が多くのご希望・ご要望をお持ちです。
何とかそれらを叶えたい。
どうすれば叶えられるのか?
そこを深く一緒に考えたいのです。
カタチだけを整えるのは容易いこと。
それで本当に願いが叶うのでしょうか?
本質を深く正確に捉え、理想に近付け続けてカタチにする。
いや、カタチになってからも更にそこから出来ることを探し続けて、更に理想に近付け続ける。
そんなお手伝いを弊社では考えています。
「諦めるんじゃなくて、選ぶ」
「諦めないで、続ける」
その一歩一歩が理想を現実に近付けるのだと思います。
美と機能の間のニーズを、今日も探しました。
模型
単なる入れ物
大切なコトは、目には見えない。
砂漠が綺麗なのは、砂漠のどこかに井戸があるからだよ。
星が綺麗なのは、星に花が咲いているからだよ。もちろん、花は見えないけど。
家でも、星でも、砂漠でも、それを美しくしているのは、目に見えないものなんだね。
いまぼくが見ているのは、単なる入れ物に過ぎない。本当に大切なものは、この中に入っている目に見えない何かなんだ。
星の王子さまのフレーズ。
大切なのはカタチじゃない。
目に映らないトコロにある。
僕と妻は、同じ高校の卒業生。同級生。
同じ卒業アルバムが、我が家に二冊ある。
僕は、高校一年生の時、担任の今村先生に、親が希望している志望校(大学)を伝えた結果、部活をする事を許されなかった。
仕方なく、そうやって部活を許されなかった人たちを集め、野球チームをつくり甲子園に出場する様な強豪チームと軟球で試合を申し込んでは、大阪城公園などで野球をしていた。
しかし、この有意義な活動は、卒業アルバムにも内申書にも載っていない。
それに比べ、妻は卒業アルバムにたくさん登場する。
僕が入りたかったバスケ部に所属し、部活動に励んでいた。
また生徒会などにも参加、その為、たくさんアルバムに登場する。
アルバムや内申書にも載っていないが、載っていない人も同じ様に時間を過ごした。
同じかどうかはわからないけど、同じ量の時間は確かに流れた。
大切なコトは、その同じ量の時間の過ごし方や、その間でどんな事を感じ、考え、行動してきたのか?もしくは行動してこなかったのか?
とにかく目に映らないところにある。
僕は家を建てる仕事をしている。
かれこれ二十年以上この仕事をし、大学で学んでいた時間も加えると四半世紀を超える。
そんな中、想いを家というカタチにしてしまう侘しさの様なモノを感じた時もあった。
カタチにした途端、想いとは遊離すると言うか・・・そもそも想いをカタチに出来切っていないと言うか・・・何か虚しい感情を覚えた時期があった。
しかし今は違う。
想いはカタチにし続けなければ意味がないと思う。
妻は卒業アルバムにたくさん登場する。
偉いと思う。
もちろん大切なコトは、目に映らないところにある。
サン・デグジュペリにいたく共感する。
ただ今は思う。
その目に映らない大切なコトを、目に映ったり耳に届いたりする様、表現しなきゃいけないと。
その表現は、いつも拙くて、いつも大切なコトに足りていない、届いていないと感じるけど、それでも少しずつでも足りていける様、近付ける様、表現に磨きをかけたいと思う。
妻は卒業アルバムにたくさん登場する。
僕の高校生活は知る人ぞ知るモノで、紙などに記載はされていない。
レンタル・スペース
「昨日とは過去のもの。明日とは未知のもの。今日の日はもうけもの。それは天からの贈り物」
今日は(仮称)北野町の家の打合せを行いました。
今日はプランを決めていただく日です。
お父様も打合せに参加されました。
住まい(住宅)は、ホテルや美術館、おしゃれな温泉旅館とは違います。
何十年と毎日過ごし、また自分たちが中心で家事や家の維持管理を行います。
そういう意味でホテルとは違い、ホテルライクな住まいにしたいと考えていても、それが(自分たちが中心となって)維持できるのかがとても重要なポイントにもなります。
生活を何十年とされてこられて、あらゆる経験をされてこられた方のご意見は、そういう意味でとても重要です。
一方で、あらゆるものは進化や変化をします。
もちろん、昔が良かった・・・ってことも少なくなくあるかも知れません。
それでも現状を受け止めて、未来に希望をもって変化し続けます。
住環境も同様に、紆余曲折しながらもよりよい未来を目指して進化・変化し続けています。
最近の住環境では、構造の安定性や断熱の強化など基本スペックはもちろんのこと、エネルギー環境への進化・変化が目まぐるしく行われています。
例えば、HEMSという言葉は数年前から存在していますが、その役割などが具体的に進化してきています。
省エネ・創エネ・蓄エネなどの設備のスペックも上がってきています。
それらは新しい物なので経験を誰も積んでいません。
経験のないことに関しては、生物がもっている本来のインスピレーションが重要になってくるのかも知れません。
「何か危険な気がする」や「何かワクワクする」といったような、論理的ではなく感覚的なイメージです。
それをもとに経験や知識からのアプローチで、可能性を裏付けしていくことも大切なことかも知れませんね!
“Yesterday is history,
Tomorrow is mystery, and
Today is a gift.
That is why we call it present.”
「昨日とは過去のもの。明日とは未知のもの。今日の日はもうけもの。それは天からの贈り物」