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窓のおさまり。

この写真は(仮称)若杉の家のサッシの写真です。

左側はビル用のFIXサッシ。
サッシが目立たないので、壁とガラスのみで構成されています。

右側は住宅用のFIXサッシ。
15mm程ですが、壁とガラスの間にサッシ部分が見えてます。
枠が景色を切り取っています。

たった15mm。
でも、内外の関係性を大きく変え、空間内部の人の印象に変化があります。

コストも大きく違います。
住宅用のサッシ(右側)はコストが大幅に抑えることができます。

また水密性や気密性、防音性など性能も大きく違います。
住宅用のサッシ(右側)は一定の基準をクリアーしていますが、左側は性能が保証される物ではありません。

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「建築の質」は性能表示制度などスペックで語られがちですが、5つの軸で図られるべきであることを、大学の時に教わりました。

 ・ 社会性
 ・ 芸術性
 ・ 機能性
 ・ 経済性
 ・ 生産性

以上の5つです。

社会性は地域や環境に与える影響など。
芸術性はアイデンティティや感性に与える影響など。
サッシの場合では視覚的なインパクトなどがそれにあたります。
機能性は気密性や水密性、防音性や断熱性などなど。
経済性はイニシャルコストもありますが、ランニング、維持管理費も。
生産性はやはり住宅用サッシは容易に施工が出来るように考えられています。
そのことは性能、品質を安定して発揮できることにもつながります。

サッシを選ぶ時、できれば総合的な見地からNEEDSを探っていただけると、長い目で観てより満足度が高まるのではないでしょうか?