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目地にも意匠。

先日、第一回目の内装仕上げの打合せを終えた優律の家。
現場では外壁を貼る作業が進んで来ています。
写真はファサードにある大きなアーチ。

このデザインの方向性、時代背景の建物。
本当は石を積んでつくったので、積み上げてカタチになり、もつような形状に石を切り出し、乗せていくのですが、優律の家は木造住宅ですし、日本の建築基準法では石積みで建物自体がつくれないので、街中のビルなどでみる外壁の石は構造体ではなく全て化粧です。

化粧なので、目地も化粧。
積み上げるのに必要な目地ではなく、それっぽく見えるように目地を入れています。
だから、ウソっぽい目地の建物を見ると違和感を覚えたりします。
あまりになんちゃって過ぎて、そんなんじゃあ目地なんか入れなくていいんじゃ?って思います。
蛇足です。。。

今回優律の家は、目地をあえて入れていません。
もちろん、窯業サイジングの施工上や構造上、必要なコーキング目地は入ってしまいますが、見せる目地はありません。

形状だけをミニマルに見せ、どっぷりデコラティブにならないミニマリズムを外観では見せています。
形状を正確に模写すれば、細かいディテールまで再現せずとも方向性は観えてくるものです。
そう学校でも習いました(笑)。