穏景の家

穏景の家

眺めが、住まいをつくる。

「リビングのソファーに座って菜園を眺めたい」「湯船での視界に坪庭が入るといいな」「瓶を見ているのも好きなくらいお酒好き」。今回、多かったのが「眺め」についてのリクエスト。これに対し、弊社はお施主様が何気なくその場所に長時間いてしまうような細やかなデザインの積み重ねでお応えしました。

第21回TH大賞 新築部門 敢闘賞

所在地
福井市西方
用途
住宅
構造・工法
木造2階建GL立平葺き
延床面積
162.79㎡ 49.24(坪)
打合せ期間
2008年7月~2009年7月(1年1ヶ月)
契約工期
2009年7月~2010年2月(8ヶ月)
備考
ALL電化
長期優良住宅
穏景の家

「和」の玄関スペースが穏やかに迎え入れ、「洋」の屋内へ。和・洋の巧みに交わり合った空間設計が特徴的です。

穏景の家

視線が庭へ向かうように、外へ向けてフローリングの長辺を貼付。晴れた日には、身体も縁側兼ウッドデッキに誘い出されます。

穏景の家

伸びやかなリビングダイニングにつながるのは、落ち着ける和室スペース。透け障子を閉めれば、ソフトな境界もできます。

穏景の家

お酒好きな人は瓶やグラスを眺めるのも好き、ということでお家バーを設置。お酒に酔いながら自邸に酔う感じでしょうか。

穏景の家

落ち着きのあるスペースを求めて家具と建物のカラーをコーディネートしたスタディーコーナーです。

記事一覧

2007年11月23日

出会い

最初にお施主様とお会いしたのは『しぜん体の家』です。
その内覧会中、『包容の家』のオーナー様も育みの家に来られておられました。
実はお施主様。 『包容の家』のオーナー様(当時はまだ打合せなどしていませんでした)と高校の時からのご友人。
育みの家でいえづくりの情報交換をされていました。

お施主様とはこの時が最初の出会いでした。

実は『包容の家』のオーナー様は先におうちが建ちましたが、エクリュと先に打合せをさせていただいていたのは穏景の家のお施主様でした。

当時は『包容の家』のオーナー様は他社さんと打合せをされており、コミュニケーションに行き詰っておられた時に穏景の家のお施主様へ相談されたら 「それならエクリュに相談に行けばいいよ!」 と言っていただき『包容の家』はエクリュで建てることになったというエピソードも付け加えておきます。

穏景の家のお施主様も、最初からエクリュに絶対的な信頼を向けていただいた方のおひとりです。



▲ しぜん体の家



▲ 包容の家

2008年7月5日

最初の打合せ(ご要望・ご希望)

初めてエクリュへ来ていただき打合せをしたのは2008年7月5日まで遡ります。

エクリュでは初めての打合せの時に1時間半~2時間程度お時間をいただき、エクリュが考える(行うことが出来る)いえづくりのお話を聞いていただきます。

この日もそういったお話と、今後の打合せの進め方などをお聞きいただきました。
そして、お施主様のおうちへのご要望を教えていただきました。

ご要望を教えていただく時、エクリュは大きく2パターンのご要望をいただきます。

1つ目はイメージ的で感覚的なご要望です。
例えば、、、
「廊下の奥はいつもドアがいい」とか「外がすごく外で、中はとても中って感じるのがいい」など、まるでお客様の脳裏には映像が映っているかのようなご要望のいただき方です。

もう1つは理論的で具体的なご要望です。
この日の穏景の家のお施主様は、どちらかと言うとこちらのタイプのご要望でした。
まるで自分達で何度も住まいづくりのシュミレーションを重ねて来られたかのように具体的で矛盾も非常に少ない、理論的なご希望・ご要望をいただきました。

例えば・・・
「土壁がいい」
「土壁は汚れやすいだろうから屋根(庇)が欲しい」
などと言った具合です。

その他、この日いただいた主なご希望・ご要望は以下です。
・和洋折衷
・庭は菜園とし、くつろぎの場(リビング)から菜園が見えるようにしたい
・どこにいても家族の気配を感じ取れるといったものではなく、シッカリとプライベートを確保したい
・お風呂は入るのがめんどくさくならないよう、ゆっくり出来るスペースにしたい
・くつろぐのはリビング・和室・お風呂
・和室は独立性を持たせ、客間としても利用できるようにしたい
・和室の窓には障子が欲しい
・キッチンにはご主人も立つこともあり、カクテルをつくることもある
・寝室は寝るだけのスペースでよく、テレビはいらない
・子供部屋は6帖/室程度とし、最初は2室を1室として利用する
・自転車置き場が欲しい
・カーポートを設ける
などがありました。

上記のご要望は、最後までぶれること無く、最終的なおうちに含まれた状態になっています。
それは結構珍しいことだと思います。
きっとご自分でシッカリと検討されてからエクリュへ来られたのではないかと予測します。

2008年8月2日

目線の先にあるモノ(ご要望の特徴)

お家の名前になった「穏景」とは、目に映る景色で穏やかになるという意味も込められています。

穏景の家のお施主様のご要望の特徴のひとつに、目線の先にあるモノの話が目立ったと感じます。

例えば、前にも書きましたが、「くつろぎの場(リビング)から菜園が見えるようにしたい」は代表的なもので、テレビの見える場所などのご要望もありました。

お風呂や和室などは気分転換ができるよう、窓の外の景色などに工夫が欲しいとのご要望もありました。

そこで気付いたんですが、お施主様は頭の中で空間を映像としてイメージされてご要望を出されているんじゃないか?ってこと。
明確にイメージされていればされているほど、提案に正解と不正解が明確になります。
緊張が走ります。

イメージマップを何度も重ねて、お施主様の脳裏にある映像化されたイメージを共通の認識にできるようにと思いました。

2008年11月3日

土地探し



打合せ当初は土地が決まっていませんでした。
つまり土地探しと建物の間取りなどの打合せを同時に行っていました。

土地には様々な要因があります。
どんな形状か?
どんな方位か?
ライフラインは?
隣の家の窓がどこにあるのか?
空中線の位置は?
など様々な要因がからみます。

単純に地域と坪単価だけでは判断できません。
土地を探す上で、穏景の家のお施主様の場合、職場に自転車でいけるということも大切なファクターでした。

今回は、お施主様が気になった土地にプランを入れ、プランをひとつの土地を購入するか否かの判断材料とすると共に、プランをご要望を引き出す為のたたき台として進めました。
色々な地形で図面を書き、それによって土地選びを進められると共におうちへのご要望もまとまっていき、一石二鳥!。

現在の土地(西方2丁目)にてプランニングを始めたのは2008年11月1日で、既にType-11になっていました。

2008年11月22日

家族構成変更

土地が決まった瞬間、家族構成が変わるとご報告をいただきました。
もともと増築場所を決めておき、ご両親が一緒に住むようになった時増築できるようにプランで進めていました。
しかし、「そう遠くない将来になりそう」とのことで、最初からお父様お母様と一緒に住めるようにプランにしておくこととなりました。

そこで、Type-12からはご両親の寝室などを加えて検討することになりました。

そしてご要望にも変化が出だしました。
例えば、脇玄関が欲しいとか玄関や収納の位置などが新たなご要望も出てきました。

2008年12月13日

ファサード

イメージマップなどから穏景の家のお施主様の好みのファサード(外観)は、水平方向へ伸びやかなイメージがお好きなようでした。

それにより屋根の勾配の方向や屋根の形状が考えられるのですが・・・
福井は雪が降ります。
もちろん雪止めによって雪の落下は止める試みはするのですが、完璧とはいえません。
屋根勾配に向かって玄関など入っていくのは、落雪の危険が無いとは言えません。
そこで切妻方向からの進入が望ましいのですが、ファサードのイメージと安全性などを加味した上でプランニングの検討を進めていました。

今回の打合せ(Type-15)では、そろそろファサードの方向性をまとめようという話になりました。

思い起こすと、穏景の家のお施主様はまるで私たち(建築デザイナー)のように、インテリア(間取りなど)とファサードの両方のご要望がバランスするように、ご自分の中でも試みておられたと感じます。
空間構成をイメージする力が、一般的な範囲をずっと超えておられ、プロ顔負けなほどです。(笑)

穏景の家もファサードは当然に重要なファクターのひとつでした。

2008年12月20日

エコ

穏景の家のお施主様は、エコロジーに大変ご理解がありました。

この当時の打合せでは「エコWILL」の選択を検討されておられました。

エコウィルは福井ではあまりなじみがありませんが、都市ガスが普及している地域ではよく知られているエコキュート同様かなり進んだ考え方の給湯器&発電機です。
コージェネレーションシステム(コージェネ)と言って、ガスで動くエンジン(HONDA製)で発電を行い、その際に発生する排熱を給湯などに利用するものです。

発電所から家庭まで電気を送ると送電線で多くの電気が失われてしまいます。
そこで、ほぼ100%の量で供給できるガスにより、家庭内で発電させてしまおうと言う発想と、その発電により発生した熱も家庭で利用しようと考えて生まれました。

しかも、行く末は家庭内で余った電気をお隣さんやコミュニティーで分け合えるような仕組みまで想像しているとか・・・。

今はエネゴリくんで有名な家庭用燃料電池エネファームが発売され、そちらが脚光を浴びるようになりましたが、エコウィルはそのさきがけと言ってもいい低炭素化にかなり貢献できるシステムです。

よく、お施主様はエコウィルを福井にいてご存知だったと。
そこからもお施主様のエコロジーへの関心を感じ取ることができます。



最終的にはエコキュートに落ち着くことになりました。

それはエコウィルは電気の使用が多いご家庭であるほどメリットが出てくる商品だった為、イニシャルとランニングのコストを穏景の家のお施主様のライフスタイルで試算したところ、現状ではエコキュートの方が適しているのではないか?と思われたからです。

とにかくエコロジーに拘られたお住まいを検討なさっていました。

2009年1月10日

次世代省エネルギー基準



エコロジーに理解が深い穏景の家のお施主様ですから、当然に断熱性能は次世代省エネルギー基準をクリアーしたものがご要望でした。

次世代省エネルギー基準を満たす方法は、様々な方法があります。
断熱材によっても違いがありますし、型式認定を取った建材による方法もあります。
その型式認定の取り方にも2種類ほどあります。

穏景の家では次世代省エネルギー基準を満たす方法と、それに対しての費用を比較することをしました。
調べることが出来た範囲での費用対効果的に、今回採用されているプレウォールが今回の場合最適とのコトでご採用いただきました。

この日の打ち合わせは、その比較検討を行いました。

2009年2月1日

概算金額の圧縮

Type-20を過ぎた頃には、1階はほぼ現在と同じような間取りになっていました。
しかし、間取りや空間構成・仕様などのご希望・ご要望を全てそのまま入れると、どうしてもご希望の概算金額に納まらず、、、何度も機能的な間取り(廊下の少ない間取り)になるよう検討します。

2階にはご主人の書斎があり、あまりにも一人でこもりきりにならないようにと奥様のご要望から、1階のリビングに吹抜けでつなげることを検討してきましたが、その吹抜けの面積を圧縮するか?それとも他のスペースの圧縮をけんとうするか?
そんな話を何度も繰り返しました。

エクリュは最終的には概算ではなくちゃんと見積って費用対効果を明確にし、最終的にはご契約いただくのですが、間取りを検討する段階では今までの経験上などから概算で建物の金額を予測しながら打合せを進めます。

例え概算とは言え、全く根拠が無い数字ではないので、概算金額内に納めていないと本当の見積りをしたら大抵予算オーバーになるので(一概には言えませんが・・・)、今の段階で解散でも予算内に納めることを検討します。

他で代用できるものなどを削ったり(例えば畑用の外収納など)、NEEDSを見直していただいたりと様々なご検討をいただき、Type-28にしてやっとご希望の金額付近に近付けることができました。

2009年2月11日

玄関までの道のり(アプローチ)

今回の建物は「和」のエッセンスを滲み出すことが大切なファクターでした。
「滲み出す」というところがポイントで、様式に沿った純和風というのではなく、ミニマルで現代的ではあるのだけど「和」の方向性に影響されているといった感じでしょうか。

そこで、建物(リビング)へ入るまでの道のりで「和」を意識させることをお施主様と考えました。
ファサードやアプローチなどに「和」を認識させる工夫を検討。

当初は茶室の待合のようなものをアプローチ部分に設けよう、などのアイデアもありました。

最終的にはお茶屋さんや小料理屋さんへ入る路地のような、少し薄暗い感じで水打ちしているイメージの路地を感じさせるアプローチを考えることになりました。

また玄関に入ると・・・
と「和」を感じさせる為にどうすればいいのかを、色々話し合いながら検討しました。

2009年3月7日

外を眺める

この日は「静と動の家」の内覧会。
内覧会会場で、「穏景の家」のお施主様と打合せをいたしました。
この日、決まった内容にこんなのがあります。

Type-27からの変更について
・ 2階 北側ルーフテラス
  外観上(ファサード)や視覚の変化などの理由から、
  北側ルーフテラスの床レベルを2FLより400mm
  程度上げる。

この決定内容は、「穏景の家」を象徴するような決定内容です。
というのも、2つの目線が上記の内容を決定付けたからです。




ひとつめの目線は、帰宅時など外観を見る目線です。

外観のご要望に2トーン以上の色彩もしくは1色で2つのテクスチャーを用いるという内容がありました。
また、それは立体感を意識付けるためでもありました。

お施主様が仰るには・・・
「よく、玄関先のポーチ部分のみひとつの立体として捉えるために、テクスチャーを変えたり色を変えたりする建物を目にする。」
「やりたい意味は理解できるし、今回もそういう理由で2トーンもしくは2テクスチャーでいきたいと思うのだけど、普通な感じのファサードになってしまうのは・・・嫌だなぁ~。」

そこでご提案したのが立体のボリュームを一般的な比率で無くす方法でした。



例えば上の写真、メゾン・ド・エクリュを見ていただくと、右端のエンジ色の部分は2階テラスの手摺り壁ですが、2階の窓下場と大体同じ高さにあることがお解かりいただけますでしょうか?

これは、2階の床の高さから1100mm以上落下防止の手摺りを設けないといけないという建築基準法からくるもので、開閉可能な窓の腰高さも1100mm以上取らなくてはならないため、高さが揃ってきがちなのです。

この高さ関係は皆さんが日常生活を送る上で、無意識に何度も何度も触れられているので、自然と1100mmの手摺り壁や腰壁を普通と認識しておられます。
1100mmより妙に高いと、窓などが上のほうに付いていると感じられ、1100mmより妙に低いと落ちそうで怖いと感じられるはずです。

それと同じように外観上からも2階手摺り壁の高さや2階腰窓の高さをメゾン・ド・エクリュの高さが普通と感じられます。
左奥に見える大きなFIX窓は2階の床高さから付いている窓なので、目新しく映るのではないでしょうか?

この「普通」の感覚を利用して2階の床高さ+400+1100を天場とした立体をポーチの立体とすることで、普通とはちょっと違ったボリューム感に見える(目新しく感じる)ことを図りました。

そのことを模型を作ってご説明しました。




北側のルーフテラスが必要だった理由は、2008年10月18日の打合せまでさかのぼります。
当時はまだType-10で打合せをしていました。

・ 外を眺めることが出来る場所が欲しい

その時に仰ったご要望です。
「北の眺望、南の日照」と言う言葉はご存知でしょうか?
多くの方は南側に窓が欲しいと仰る理由は、夏にはあまり日差しが差し込まず、冬にはたくさん日差しが差し込む日照条件としては理想的な方角が南だからです。
しかし、庭や景色を眺めるには、実は南の窓は向きません。。。
美しく庭や景色を眺めることが出来る方向は北側なんです。
南から差し込んだ光の反射が北側を向けば望むことが出来、光り輝く美しい景色を眺めることが出来るのです。

そこで、外を眺めることが出来る場所は北側に持って来ました。
これが北側にルーフテラスが必要だった理由です。




また、「外を眺めることが出来る場所が欲しい」という意味を考えました。
タバコも吸われないお施主様が、外に出てまで景色を眺める理由とは?
また、リビングから畑を望むのとは違った眺め方に意味があるのでは?
そう考えたどり着いた答えは、リラックスやリフレッシュといった意味があるのではないか?ということ。

そこで、これも「普通」の感覚を逆利用して、リラックスやリフレッシュをつくろうと考えました。

2階からの景色は、大体普通のおうちなど空間にいると大体同じ高さから眺めています。
また、2階の床はわざとレベル差を設けない限り、お家の中では一般的にフラットです。
だから2階からの眺めも慣れてくると一般的な景色となります。
つまり「普通」になります。

でも、2階の床から景色を見るのではなく、イスに上って景色を見ると少し風景が違って見えた経験はありませんか?
その少しの違い、普通とはちょっと違う場所に北側のルーフテラスをすることで、リラックスやリフレッシュを図れないか?と考えました。

それで2階の床+400mmの高さを北側ルーフテラスの高さとしました。




一石二鳥とは、このこと(笑)。

2009年3月7日

設計依頼書

やっと間取りや仕様や金額などがご要望の範囲に納まったので、設計依頼書にサインをいただきました。
いよいよ見積りの開始です。

ここから本当の意味での費用対効果、つまりNEEDSが明らかになります。
NEEDS(ニーズ)でおうちを組みなおします。

2009年4月4日

仕様



間取りが決まったので照明計画など具体的な仕様を決めていきます。

この日は照明計画のご提案と換気システムのご提案を行いました。

エコロジーを検討されているので照明はできる限り蛍光灯などが中心となりました。
演色性や調光による演出・コストを考えるとミニクリプロンなどが適しているのですが、お施主様はエコを優先されました。

お施主様の選択の仕方も、立派な選択だと思いました。

照明のレイアウトの仕方も、窓の外などへの目線の誘導にも役立てようと考えました。
リズムよく並ぶダウンライトは、窓の外へ向かいます。

2009年4月11日

やっぱり・・・とのことで、間取りの変更

この日の打合せではお施主様が何か言いにくそうに。
「やっぱり子供部屋を元の大きさにする為に吹抜けをやめて、子供部屋を広げてもらえませんか?」
とのご要望をいただきました。

構造の検討も進み、ほぼ終えていましたが、柱の位置などが変わってしまうとなるとまた検討のしなおしです。

ただ、ご主人が楽しみにされていた吹抜けのスペースを、生まれたばかりのお子さんに譲られるお気持ちを思うと・・・もう一度みんな(協力会社さん)仕切りなおしをしなければと思いました。
そこでお約束していた工事時期を延ばしていただくことを条件に、再度プランニングをしなおすことにしました。

2009年4月29日

工場見学会



この日は構造材などでご協力いただいているウッドリンクさんが主催される「工場見学会」へお施主様と行って来ました。

工場は富山県にあり、朝、ウッドリンク福井支店さんの社屋前に集合して、そこからバスに乗り込み伺いました。



お家の柱や梁や耐力壁などがどのようにつくられ、現場に運ばれみなさんのお家に成っていくのか?
工場の生産ラインや品質管理状況などをご説明いただき、体感したり、将来的に来る確立が高まっていると言われている東海沖地震を体感できる地震車に乗ったり、実際の構造体に地震時にかかってくる水平力をそうていしてテンションをかけ、破壊実験をしたりもしました。





恐怖心をあおって話すような仕方は、わたし自身は好みません。
ただ、現実は厳しくとも向き合っていかなくてはなりません。
そしてより確実な「あんしん」を得ていただきたいと思います。

お施主様は会場で楽しそうになさっていたので、わたしは安心しました(笑)。

2009年5月16日

和室は琳派?

「和」と言うとよく侘び寂びで表現される茶室のような雰囲気を思い浮かべますが、穏景の家のお施主様(ご主人)は琳派的なきらびやかなイメージを持っておられました。



琳派とは尾形光琳に代表されるような芸術家や工芸家、ジャンルです。
江戸時代の流派は、絵師から直接技法などを教わり伝承してきたのが一般的でしたが、琳派はそうではなく、流派のアイデンティティを意識しつつも自分の解釈が加わった為、あらたなジャンルとして確立していった芸術です。



穏景の家の和室に何とか琳派の流れを!と考えましたが・・・
少しインパクトが強すぎたのか・・・多くの人の賛同を得ることが出来ませんでした。
しかし、確実に当初のイメージの爪あとは現在の和室にも残っており、伝統的なイメージと革新的なイメージの共有といった点では、まさに琳派の流れの上にあると言ってもいいのではないでしょうか?(言いすぎですか?:笑)。

和室も何度も拘って検討を重ねました。

2009年6月6日

ショールーム巡り



何度か色々なショールームへご一緒しましたが、この日もキッチンやユニットバス、トイレなどを見に伺いました。
朝から夕方までかけても数件しかまわれません。
この日は3ヶ所のショールームを巡りました。

2009年6月28日

長期優良住宅

先日、長期優良住宅の促進のために、100万円の補助が出る件に関し、エクリュもエントリーを済ませ、「穏景の家」のお施主様はエコに関心が高かったので、長期優良住宅の補助金に関するお話をいたしました。

現状の性能は次世代省エネルギー基準をクリアはしているものの、長期優良住宅の基準は適合していない状態になっています。
ただ、現状でもかなりスペック(性能)が高い為、100万円の補助金があれば、長期優良住宅の基準をクリアするかもしれない!

そこで長期優良住宅で建築するとどの程度金額が増加するかを検討、見積りすることになりました。

とは言え、長期優良住宅への補助の予算が決まっており、その予算を使い切ると補助金が貰えなくなるリスクがありました。
現時点では(全国で)約1000社がエントリーし、実際の申込みは10社でした。

2009年7月27日

契約書

契約書が分厚くて、大きなホッチキスでも中々貫通させるのが難しいです。。。

それで、写真のように木槌でたたいて、何とか作成します。

契約書をつくるのに、本当に額に汗をするなんて(笑)。

この分厚い契約書には、その厚みでは図りきれないお客様の夢やこだわりがつまっています。

これから1つずつ1つずつ、カタチにしていきます。

沢山の方々のお力をお借りして・・・。


とりあえず契約は長期優良住宅としての契約では無く、次世代省エネルギー基準の建物として契約し、追って長期優良住宅の申請をし、変更契約を結ぶことになりました。
(図面や見積書など書類が間に合わない為)

ご契約、ありがとうございました!

2009年8月2日

地鎮祭



この日は地鎮祭。
神社の横で、地鎮祭。
すごく至近距離から神様が来られる感じなんでしょうか?(笑)

神様がお隣さんです。

長期優良住宅の申請書の提出を済ませました。
福井県では1位の受付でした。
(福井県初!)

多分、問題なく補助金はあたるでしょう。(笑)

神様。
今後ともよろしくお願いします。

2009年10月9日

明日は建て方



明日は建て方です。

お施主様はどんな気持ちで今いるのでしょうか?
遠足の前日みたいにドキドキして眠れないのでしょうか?
それとも明日は朝が早いからとっとと寝てしまわれたのでしょうか?(笑)

僕はと言うとプレゼントの包装を開ける時のように楽しみでワクワクしてます。
ずっと、何度も打合せを重ねて、やっと明日、目に見えてカタチになるからです。

お施主様とは本当に毎回長時間話し合いました。
5・6時間話し込むことも珍しくなく、いや、ほとんど毎回だったと思います。

流石に知力のみならず体力も気力もお有りだと感心しました(笑)。

今回の建物は長期優良住宅の基準で建てます。
前回の包容の家に引き続き、かなり高い性能(機能性)を有した建物となります。
同時に芸術性でも色々なチャレンジを試みており、本当に楽しみです。

明日は5時半起きです。

お施主様はもう寝られたかな?
では、僕も寝ることにします。

2009年10月11日

建て方02



昨日は建て方でした。
10月10日は統計的に雨が降らない日らしいですね。
でも、昨日の建て方は何度か通り雨が降りました。



天気はぼちぼちでしたが、昨日も素晴らしい建て方となりました。
朝礼の際のお施主様のあいさつに、わたしのことを話していただき、大変感動しました。
大工さんの乾杯の音頭も前の日から考えて、緊張の余り4時に目が覚めたと言ってたわりには、流暢でみごとな乾杯の発声の音頭だったと思いました(笑)。

微妙な天気ではありましたが、何とか建物のおおまかなカタチも見えるようになり、暗くなってもお施主様と建物の前でしばらく離れられず、ぼーっと立ち尽くすのでした。

「大きいですね! 立派ですね!」

暗くなってもずっとファサードを見上げているのでした。

2009年10月25日

エクリュ構造説明会



おかげさまで、本日、エクリュ構造説明会 @福井市西方2 を無事終えることが出来ました。
ありがとうございました。

差し入れをいただいた方、重ねてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。

説明はお解りいただけましたか?

今回の現場は『長期優良住宅普及促進モデル住宅』です。
多くの方に長期優良住宅をご理解いただく使命を課せられた現場でもあります。

ご連絡をいただけましたら、ご説明させていただきますので、ご利用下さい!

最後にお施主様、ありがとうございました。

2009年11月28日

軒裏のその裏 (目線の誘導)

DSC_0003軒裏に貼られた耐水シナベニア。

美しい木目をみせています。

木目や目地は内側から外側へ向かっています。

そのことによって目線が外部へ誘導され、広がりを感じ取ることが出来ます。

DSC_0012軒裏ですが、耐火性能のためにケイカル板(けい酸カルシウム板)を貼ってから仕上に耐水シナベニアを貼っています。

化粧ケイカル板もあるのですが、コストがかかってしまいます。

そこで手間をかけています。

シナベニアの目地底にクラフト紙を挟みこんでいます。

そうすることでケイカル版の白色の目地底になることを防いでいます。

誰も気付かないかも知れないところにも、大工さんの一手間を加えています。

2009年11月28日

フローリングの貼り方向

穏景の家の床材はカバの無垢材(フローリング)です。
着色することなく無垢の風合いを活かした無色のオイルステインを塗装します。

通常、フローリングの貼り方向は、その部屋の長辺方向に貼ります。

根太という構造材が、基本的に部屋の短編方向に架かり、それに直行した方が安定性があったのがあったためだろうけど、最近は水平剛性を高めるため根太を使うことも少なくなった現在もその時の習慣?風習?を守り続けていることが多いです。

しかし穏景の家は、違います。

フローリングの貼り方向は、目線が向いて欲しい方向です。
それは、最初からお施主様が脳裏に描いた映像的イメージを、とても大切なファクターと感じていたからです。

目線の先にあるモノを考えて間取りや仕上げや照明計画などをしてきた結果です。

2009年11月30日

カタチと色と

カタチと色と1

今日は穏景の家の外壁の色決めでした。

当然ですが、建物の外観(カタチ)はもう決まってて、ほぼ出来てます。
カタチから受ける印象があります。
今回のおうちは、シンプルな形状ですがインパクトがあるファサード(外観)です。

ファサードなどを意識して2階の床レベルからファサード側のテラスを400mm床レベルを上げました。
そうまでしてファサードを調整したので、カタチから受ける印象は模型などでお施主さまと一緒に検討しました。

カタチと色と2

そして今日は色決めを行いました。

ファサードを決めるときからずっと迷っていた選択がありました。
先ず、決まっていたことは、マテリアルは土壁の風合いであることでした。
ただ、迷っていたこととは、それだけ考えたファサードを邪魔しないように単色にするのか?それとも検討したファサードの立体感を強調するためにツートーン(2色)にするか?です。

単色とした時は、立体感の強調をテクスチャー(質感・仕上方)で表現しようと思っていました。
色を変えずに吹付けによる土壁調の表現と、コテ仕上げによる土壁調の表現の違いで立体感を表現しようと考えていました。

ツートーンの場合は色の持つ重量感の違いを極端に出すことでメリハリを付け、立体感を表現しようと考えていました。

どちらにしてもファサードの立体感を活かした色やテクスチャーがコンセプトでした。

カタチと色と3

迷いに迷って、結局ツートーンでいくことになりました。
それはファサードからくるもうひとつの要因が決め手となりました。
マテリアル(素材)がその要因です。

2009年12月14日

見せない窓台、見えない努力

DSC_0006「素晴らしい! これ誰がつくったの?!」

会社の棚に置いてあるのを見つけての第一声がそうでした。

左写真は穏景の家の窓台です。

もちろんオーダー品です。

穏景の家の窓台は出来るだけ窓台の存在を確認できないように工夫を検討しました。

そこで、どこまで窓台の厚みを無くすことができるかを大工さんを検討していました。

写真は大工さんがつくってくれた試作品です。

DSC_0003

これならほとんど厚みを感じない。

窓台の存在を見せないようにするには、大変な手間と技術と発想と努力が必要です。
気付かれないことに頑張るのは、本当は結構大変なことだと思います。

でも、その努力は確実に感じられる人には感じられる結果として空間を構成する要素となり得ます。
ただ、そのひとつひとつはの存在は、気付かれるほど大きなものでは無く、むしろ気付かれない方が成功と言え・・・。
大きな手間などが必要にもかかわらず、気付かれないような些細な積み重ねが、空間全体に感じ取れる雰囲気として完成されていきます。

喩えると、オーケストラのひとつひとつの楽器が、こういった窓台のようなもの。
オーケストラの演奏が空間です。

誰かがチームワークを乱すほど出過ぎると、オーケストラ(空間)は台無しになってしまうので、ひとりひとりの演奏(要素)は目立たず、でも絶妙な仕事が要求されます。

穏景の家の窓台は絶妙なひとつの要素になってくれることでしょう。

2010年1月17日

全ては繋がりのため (目線の誘導)

広さと広がりは似ているが違います。

よくご要望やご希望で「広いリビングが欲しい」など広さに関する内容をいただきます。

穏景の家に関しても広いLD+和室とのご要望はありました。

リビングにはソファーをL字に配置することができるスペース。

ダイニングは6人掛けのダイニングテーブルが配置できることなどが求められました。


物理的な「広さ」は家具の配置によって決まります。
しかし、空間のイメージで大切ことのひとつに、空きスペース(空隙)があります。
壁と家具までの距離や、何も置いていないスペースは空間の雰囲気をつくる上で最も大切なファクターのひとつです。

それが「広がり」に関係があります。
また広がりは、一つの部屋などの空間だけでつくるものではなく、その部屋に至るまでのスペースや、窓の位置やその先のスペース、ディテールなど、様々なファクターによりつくっていくものです。

穏景の家のLD+和室は外部の広いウッドデッキへ目線を誘導するようにフローリングの貼り方向や天井仕上げ、証明の位置などに工夫しました。

その中で写真の部分は和室の鴨居を工夫したものです。
通常の鴨居とは違い、天井の繋がりを損なわないような検討をしました。
決して目地を間違ってしまったわけではありません(笑)。

細かい部分の大きな手間は、実現したい狙いがあってのことです。

2010年1月17日

外壁の塗装

今日は久しぶりに天気がいいので塗装工事を行いました。

福井は冬の間はずっと天気が悪く、工事のタイミングが難しい期間でもあります。

今回の外壁塗装は土っぽさを出す為、リシン吹付けを選択されました。

リシン吹付けと言っても色々種類があり、今回は少しコストが嵩みますが、汚れが比較的落しやすいセラミソフトリシンを選択されました。

外壁も結構拘られ、悩まれ、選択されました。
コテ仕上にするか?
骨材(つぶ)の大きさはどれぐらいにするか?
色は?
など色々な視点から検討されました。

やっぱりここでも「和が滲み出す」ってことが重要で、洋風すぎず和風過ぎないところを模索して決めました。

2010年2月23日

お引渡

いよいよ明日は「穏景の家」のお引渡です。

お施主様からメールをいただきました。
その中に「エクリュとの共同作業が終わるかと思うと寂しくもあります。」と書いていただきました。

決して「終わり」はしませんが、お気持ちは大変嬉しかったです。

今まではお施主様と一緒に「お家」というカタチをつくってきました。
これからは「暮らし」をつくっていかれます。
そのサポートもエクリュにさせていただきたいと思います。


とは言え・・・実はわたしたちもちょっと寂しい気持ちが湧いたりもするんです。
お施主様と同じですね(笑)。

2010年2月24日

お引渡 Ⅱ



今日はお引渡でした。

今日は天気も良く、建物が綺麗に見えていました。
空は雲ひとつ無く、飛行機雲が真直ぐに伸びていました。
2月とは思えない、春のこの日に、お引渡を終えました。

素敵な暮らしが始まりますように!

2010年3月1日

本当の落ち着く場所って・・・



和室とLDとの間仕切りの建具は透け障子を採用しました。

透け障子とは、レース地(オーガンジー)のように向こうが透けて見える障子です。
これが以外に落ち着きます。

和室のご要望としては「一体としての空間であり、非日常的な気持ちを切り替えることが出来る空間」と相反するような要因がありました。
そこで大壁の中、急に一面だけ真壁の床や押入れが存在していたり、天井高さをあえて低くしたりもしました。
その中でも透け障子はお施主様から出てきたアイデアでした。



和室は落ち着きを持たせるよう他の部屋より暗くなるように設計しました。
具体的には窓を地窓とし、光の入り方などを制限したり、床に(低い位置に)光を集めました。
また、照明の数も他の部屋より少なくしました。

少し暗く天井も低い空間は、落ち着いた雰囲気を出してくれます。

それに透け障子が加わりました。

リビングなどにいる家族の雰囲気が透け障子を通して感じ取れる感覚は、妙に落ち着きます。

落ち着くというとプライベートの確保を想像する方が多いかも知れませんが、実はそれはきっと違います。

人は人との関わりを無くしていった方が、楽で落ち着くと考えがちです。

しかし、昔の拷問に音も光も何もない部屋に閉じ込めるというものがありました。

そんな空間では、人は数分も耐えることができないそうです。

落ち着くと言うのは、人と人との絶妙な距離感が生み出すことが出来るものなのです。

2010年3月1日

つながるために必要なこと

和室の天井とダイニングの天井、リビングの軒裏。

それらは同じ高さで同じ仕上げのシナベニア(外部は耐水)となっています。

それは空間を関連付けつなげていこうという狙いからですが、これが結構大変で・・・。

一枚のシナベニアを貼るのに1時間以上かかったところもありました。

「つなげるために必要なこと」
それは何より職人さんの根気かもしれません。

2010年3月1日

視覚的要因の探求Ⅲ 【色】

例えば「穏景の家」では、ドアなど内装建具の色が数種類使い分けています。

濃い茶色のものもあれば赤茶のものものあり、白木のような色の建具もあります。

また、同じ部屋内でもドアとクロゼットが違った色だったりもしています。



例えばトイレは1階にも2階にもありますが、どちらの便器も最近の流行である真っ白ではなく、グレートーンのものとベージュのものになっています。

「穏景の家」は「色」による雰囲気づくりにかなり拘られて、時間をかけて選択しました。
そのため色々な色を使用しましたが、建物全体としてうるさい感じにはならず、空間ごとの違った雰囲気の演出が出来たと感じます。

外壁のツートーンのバランスも時間をかけて選択されました。

2010年3月1日

視覚的要因の探求Ⅱ 【リビングルーム】

「穏景の家」の内覧会に来ていただいた照明デザイナーをされているお客様が仰るには、
「誰にでも解るってことは、本当のことではないんだよ」

う~ん・・・ 深い。
わたしもそう思います。

これはわたしの持論ですが、デザインはパン作りでのイースト菌のようでなくてはならないと思うのです。
パンを食べて美味しいと感じる時、イースト菌を意識する人はほとんどおられないと思います。
デザインもそうで、目地のおかげでどう見えるとか、光のおかげでどう感じるとか、、、
デザインがバレてしまうようなデザインは、限りなく狙いは失敗に近いと言うか・・・。

つまり、「誰にでも解るってことは、本当のことではない」と仰った、お客様は、さすがデザイナーだと感じるのです。



ではなぜこういうことを書くのか・・・自問自答しながらお伝えいたします(笑)。

「穏景の家」のお施主様のご要望に
「リビングでは、ソファーに座って菜園を眺められるようにしたい。」
と言うものがありました。

「庭」では無く「菜園」と言うことがポイントなんですが、、、ここでは気付かれないぐらい些細なことですが、目線の動きを誘導したい気持ちの表れをご紹介します。

通常、フローリングは部屋の長辺方向に沿って貼ります。
それは昔は床を貼るための材料に「根太」という材料があるのですが、この「根太」を部屋の短辺方向に配置するのが一般的だったため、フローリングはそれに直行して長編方向に貼られるようになったとも言われています。

しかし、現在の木造住宅は耐震性などの見地から水平力に抵抗するべく床を構造用合板など根太では無く面(パネルなど)で耐力を取ることになってきています。

「穏景の家」も長期優良住宅ですので、地震時などに受ける水平力に対する抵抗力はかなり高い水準で設計されており、根太では無く構造用合板を敷きこんでいます(注:根太で建てると脆くなるというわけではありません。詳しくはお打合せをしている工務店さんなどにご相談下さい。)。

つまり、フローリングの貼り方向は、どちらでも強度には関係ありません。
自由です。

そこで、どちら方向でもいいのなら、目線の動きを誘導させようということで、部屋の短辺方向にはなるのですが、外へ向けてフローリングを貼りました。
また、照明計画も外へ目線が誘導できればと考えて行いました。

また、リビングからのウッドデッキへは、軒が伸びています。

その軒裏の仕上は、ダイニングやキッチン・和室の天井と同じシナベニア(耐水)を使用しています。

そして、レベル(高さ)も同じレベルにしています。

これも目線が外へ誘導できるようにと考えて施しました。

2010年3月1日

視覚的要因の探求Ⅰ 【ファサード】

「穏景の家」という名前になった由来でもありますが、お施主様からのご要望は「視覚的」なものが多く目立ちました。

例えば、、、

リビングでは、ソファーに座って菜園を眺められるようにしたい。

外を眺められる場所が欲しい。

お風呂は非日常的な空間とし、坪庭などを眺められるようにしたい。

外観(ファサード)は一般的ではなく、でもシンプルな外観がいい。
などです。

何が見えるか?
どう見えるか?
いつ見えるか?
どんな時に見えるか?
など、視覚的なご要望やイメージをたくさんお持ちだったように感じます。

『北の眺望、南の日照』と言う言葉はご存知ですか?

建物を計画する上で基本的な考え方ですが、日照条件に適しているのは南側の窓で、眺望など景色を取り込むなら北側に窓を設けるのがセオリーです。

「穏景の家」が北側にルーフ・テラスがあるのは、「外を眺められる場所が欲しい。」とお施主様からのご要望をいただき、また、お施主様のNEEDSのウェイトがとても重かった(重要だった)為です。

北側のルーフ・テラスが2階の床高さから、400(40cm)上がっているのは、出来るだけ遠くを見渡せる為でもありますが、もっと大切な要因があります。

それはファサード(外観)です。



ポーチ部分を母屋から別の立体とし、色やテクスチャー(表面の質感)やマテリアル(素材)などを分ける建物は結構目にする機会があります。

お施主様からのご要望に「外観(ファサード)は一般的ではなく、でもシンプルな外観がいい。」というものがありました。

単にポーチ部分と母屋部分を色分けなどをするだけでは、シンプルな形状を選択すればするほど一般的と映りがちです。
そこで、立体のボリュームのバランスを検討しました。

ポーチと母屋の立体のバランスは、一般的なNEEDSになればなるほど、比率も平均化していきます。
きっと平均的な比率に近づけば近づくほど「見たことがある」と認識されることになります。

「穏景の家」のお施主様には、「和」のエッセンスをアプローチ部分で表現すると言うものがありました。



例えば当初アプローチ部分には茶室の待合のようなものなどをイメージされていました。
お家への導入の仕方が「穏景の家」ではとても大切なファクターだったからです。

このことを先ほどのファサード(外観)のご要望と足して実現し、一石二鳥にならないか?と考えました。
ポーチ部分に新たな要因(ご要望)をプラスしていくことで、一般的ではないNEEDSなど(ボリューム)のバランスになることを考えました。

ポーチ部分にプラスした要因は以下です。
 ・ 外を眺める場所が欲しい
 ・ 建物への導入に演出が欲しい

これらを両立させることで、ポーチ部分立体を色分けし、形状をシンプルにしながらも、一般的とは感じないファサードを実現しました。


2010年3月1日

和洋折衷

和洋折衷とは、日本風と西洋風の様式を、適度に合わせて一つにすることと辞書にあります。

「和洋折衷」はお施主様が最初から仰ってたご要望のひとつです。

和洋折衷ってどんな空間をイメージしますか?
洋風のリビングに和室が併設されているものでしょうか?

穏景の家では、こう考えました。

そもそも「和」や「洋」をどうやって人は認識するのだろう?
多くの方の場合は、「和」の様式やアイデンティティなどを理解した上で「和」と認識しているわけではなく、また「洋」の場合も同じで、経験から来る雰囲気で「和」や「洋」と認識しているのではないか?
また、「和」の場合は木や紙などの素材感、「洋」の場合は大理石やガラスなどの素材感といった、マテリアルでも感じ取っているのではないか?
そう考えました。



ディテールも「和」や「洋」を認識する上で重要です。

上の写真のように笏谷石の束石や基礎を見ると、多くの方が蕎麦屋さんや「和」を感じるのではないでしょうか?
写真のようなディテールを目にすると、床のタイルやフローリングまで「和」のエッセンスを感じ出す。
この感覚を利用し、「穏景の家」では、導入部分(アプローチや玄関など)で誰もが「和」を意識できるような「素材」や「形状」「色彩」や「照明計画」などで演出しました。

この導入部でしっかり「和」を意識付けられることによって、ソファーが置いてあるリビングへ足を進めたとしても「木」などの「素材」を引き続き使うことで「和」のエッセンス・「和」のニュアンスが訪れる人の中に残らないか?と考えました。



また、ダイニングの天井はシナベニアの木目を交互に方向を変えて貼ったり、テレビボードの奥の壁も同じようにタイルの串目方向が交互になるように貼る(市松貼り)など、ソファーやダイニングテーブルなど、「洋風(家具)文化」の空間にあっても「和」を意識する為のディテールなどを検討しました。

見る人によっては「和風」にも見え、また「洋風」にも見える。
「穏景の家」は「和洋折衷」にこだわりました。

2010年5月29日

3ヶ月点検



今日は「穏景の家」の3ヶ月点検(実質的に4ヶ月点検)に行ってきました。

点検結果は良好。
ひとまず安心です。

とてもかっこよく綺麗に住まれてて、嬉しかったです。

打合せどおりと言えば、打合せどおりなんですが、イメージどおりの家具がイメージどおりに置かれてて、イメージどおりの空間に、、、いや、イメージ以上の空間になっていました。

上手に住まれていました。



点検結果も良好ですし、上手に綺麗に住んでいただいてて、とても嬉しい気持ちで点検を終えることが出来ました。

これからは収納家具などを増やしていかれるとか。

どんどんお施主様の手で住まいがつくられていきます。
また、お手伝いが出来ることがあれば、何なりとお申し出ください。

2012年1月20日

麺屋 輝之介

以前、穏景の家のオーナー様からご紹介いただいた「麺屋 輝之介」。
以前伺った時にはお店が移転していて、遭えなく食することができませんでした。

ずっと気になってて、今日、安穏の家のオーナー様と昼食をご一緒できるとのことで、念願かなって一緒に行って来ました。

写真は「黒とんそば」大盛。

ちぢれ太麺がこってりスープとよく絡んで、とろとろチャーシューも美味しかったです。
大盛にしなくてもよかったかも。

麺屋 輝之介
〒910-0034
福井市菅谷2丁目10-22
0776-27-5423

定休日 木曜日

2013年2月3日

穏景の家にご訪問させていただきました。

今日は素敵な一日でした。

今日は穏景の家へ、現在打合せしているお客様と一緒に伺いました。
穏景の家はちょうど築3年になるお住まいです。

オーナー様(ご主人)にお住まいをご案内いただいたのですが、新築のお住まいのように綺麗に住んでいただいてて、本当に嬉しく思いました。

打合せ当時のお話もたくさんお話しいただき、観に来られたお客様にはオーナー様の想いが十分ご理解いただけたのじゃないかと思います。

お客様が穏景の家のオーナー様に、ご質問をされました。
丁寧にお応えいただいてたそのお話の中で、不覚にも涙が出そうになりました。
それはオーナー様がエクリュのお話をされていた時のことです。
とても信頼していただいて、またご理解いただいてたことをあらためてオーナー様の言葉でお聞きすると・・・
とても嬉しくて。。。
あまりに嬉しくて・・・涙が出そうになりました。。。
本当にありがとうございます。。。
本当に嬉しかったです!

 *     *     *     *     *     *     *     *     *

家に帰ってくると、長女が嬉しそうに手紙を僕に持ってきました。

「パパ!ジジから手紙もらったよ!」
『読んでいいの?』
「うん!」

先日、ジジに手紙をもらってからと言うもの、(いつも散らかっていた)長女の部屋はとても綺麗に掃除され、片付いていました。
そこで、長女にどうしたのか?聞いてみると、ジジから手紙に、お部屋を綺麗にしていたら、心まで綺麗になるって書いてあったそうです。
だから、ジジの言葉を守っているとのことでした。

『わーちゃん。そのことジジに伝えたらどう? お手紙書いたら?』
「うん!そうする!!」

長女が書いた手紙の返事が、今日、家に届いてました。

ジジの手紙を読むと長女への気持ちにあふれていて、また、熱くこみ上げるものがありました。

今日は素敵な気持ちに何度も触れることができました。
鬼が外に行き、福が内へ入ってきた気がしました。

2014年5月17日

Ecru 10th Anniversary

2014年5月17日。
おかげさまで株式会社エクリュは、
10周年をむかえます。

おかげさまで10周年。
本当にありがとうございます!

2014年5月23日

感謝祭と内覧会の社内打合せ。

今日は昼から、5月31日から始まる「三雲の家」完成内覧会の準備の打合せと、いよいよ明日からスタートするエクリュ10周年感謝イベントの最終社内打合せを、イベント会場である「遊び心の家」にて行いました。

先日(5月17日)、おかげさまで弊社は10周年を迎えることが出来ました。
ありがとうございます。
その感謝の気持ちを、10年間で建てさせていただいたお住まいのオーナー様にお送りするのが、エクリュ10周年感謝イベントです。
10周年であるこの1年をかけて、10年間で建てさせていただいたお住まいのオーナー様、皆さまへお届けすることを考えています。
今回は「つながりの家」のオーナー様ご家族を、遊び心の家にお招きし、ささやかな夕食をご一緒させていただきます。
その詳細な打合せをしました。

お喜びいただけるよう、出来る限りではありますが、感謝の気持ちと共におもてなしさせていただきたいと思います。

2014年10月3日

「穏景の家」オーナー様ご家族

今日は穏景の家のオーナー様ご家族をお招きしてのエクリュ10周年記念ホームパーティーでした。

準備はもう手慣れたものです。

穏景の家は、福井県初(申請提出時点)の長期優良住宅モデル事業で建てられたお住まい。
あれから長期優良住宅の方向性は色々変化しました。
この度、また変わるとのお話も耳にします。
しかし・・・
住宅のスペックアップを促すのが、以前の住宅金融公庫や流通業といった国土交通省とは別業界ってのも、何だか考え深いものがあります。。。
とは言え、実際に住まれる方のご満足が高まり、より国民の生命と財産を守ることにつながるのであれば・・・どの業種がイニシアチブを取ろうが、そんなことどうでもいいのだろうけど・・・。

など、10周年に関係ないことも考えながら、食事をご一緒させていただいてました。

今回、とても嬉しくて感動し、鳥肌がたつことがありました。
それは、これです。
本当にありがとうございました!

2016年8月23日

「広さ」と「広がり」

打合せで良くお聞きするご希望・ご要望として、広いリビングや広い玄関など、広さについてのご希望・ご要望をお伺いします。

確かに、ゆとりのある広い空間は、伸びやかで優雅な暮らしをイメージさせ、憧れを覚えます。

一方で最近急激に高まっているご要望に、省エネである事や、冬暖かく夏に涼しいお住まいである事があります。

認定低炭素住宅やゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などの言葉も、打合せで耳にする様になりました。

ある意味、広い事と省エネである事は、相反する場合もあります。
また、「広さ」はイニシャルコストにも大きな影響があります。
「広さ」は「コスト」です。

「広さ」とよく似た感覚に「広がり」があります。
「広さ」はひとつの空間の面積や体積を示すのに対し、「広がり」はふたつ以上の空間などの関係性を示す言葉です。

この「広がり」を利用すれば、省エネなどコストを抑え、ゆとりや余裕といった感覚も得られる、まさに一石二鳥となります。

ここでは「広がり」を効果的に誘導させた例をご紹介致します。

上の写真は、「優律の家」のエントランスです。
広いエントランスをさらに奥にあるウッドデッキが広がりを演出しています。

ウッドデッキは囲われている為、目線が奥の壁で止まります。

一見すると囲われず目線が何処までも伸びる方が、広がりを演出できると考えがちですが、実はそうではありません。

目線が止まらないと、エントランスに続くウッドデッキは、外である認識が強く働く為、エントランスとウッドデッキを空間的に切り離してしまうのに対し、囲われたウッドデッキはエントランスと一体的に捉えやすくなり、広がりを演出する事が有効に働きます。

さらに広がりを効果的に演出する方法としては、奥の壁に目線を誘導させやすい工夫を施す事などがあげられます。

上や下の写真の様に、アイキャッチになる色の目立つイスなどを置くと、目線を誘導させやすくなるばかりか、「イスまで寄って行って座る」との行動のイメージまでも誘導させ、空間の関係性はさらに強く印象付ける事ができます。

また家具の持つイメージから、空間の演出もでき、一石三鳥以上の効果があります。

この様に「広がり」の感覚をうまく引き出す事で、省エネやコストを抑える事が実現され、且つ、ゆとりや余裕、豊かさをも空間に持たせる事ができます。