狭小地に建つ家(ポイント02)

狭小地に建つ家の難題のひとつに採光の問題があります。

狭小地の横の土地も狭小地である場合が多く、そこに建つ建物は敷地ギリギリに建てられ、また高さで床面積を確保されている場合もあります。
その為、谷間みたいな狭小地で計画させていただく事も多からずあります。

「光拡の家」は建替えでした。
間口が6M程度。
奥行きに長く、俗に言う「鰻の寝床」。
隣地の建物が敷地ギリギリまで迫っている、典型的な狭小地でした。

建替える前の元々のお住まい兼事務所を見せていただいたのですが、殆どの部屋が昼間でも電気を消すと真っ暗になりました。

お住まいの名前の通り、どうやって光を取り込むか?が最大の検討事項となりました。

ポイント02
光のコントロール

弊社がさせていただいている打合せにイメージ・マップがあります。
工務店さんや設計事務所さんに伝え難いイメージ。
また、共通認識にもし難いのがイメージです。
そんなイメージを共有させる為に竹中工務店さんが考案したのが、イメージ・マップ。

方法は簡単で、建築雑誌などから気に入った写真を切り取り集めて、共通点などを探っていきます。

そのイメージ・マップで「光拡の家」のオーナー様にはある共通点を発見しました。
それは天空光による照度の確保でした。

天空光の反対(?)は直射日光です。
天空光とは曇りの日の光(明かり)の種類を言います。

天空光をつくるには、直射日光を取り込み乱反射させて部屋に入れる必要があります。

狭小地では直射日光の確保は難しいけど、天空光なら工夫すれば確保は可能です。

「光拡の家」には2つの天空光をつくる装置(空間)があります。
それは、ファサード(正面外観)を印象付ける庇のある大きな窓とその奥に続く廊下・階段。

もうひとつは、リビングルームの天井にある縦穴の吹抜けとその上部にある天窓です。

その2つの装置で日光を取り込み、乱反射させ天空光つくり、暗くなりがちの廊下の奥までも光を拡散させて届けています。

「間接照明が好き!」と仰る方をよくお見受けしますが、ギラギラした直接光(グレア)とは違い落ち着きのある雰囲気を好まれるからだと思います。

日光の取り入れ方も、照明同様、天空光にすれば、光の変化が少ない落ち着きのある雰囲気になります。

狭小地である事を逆手に取って、落ち着きのある大人の空間を演出されるのはいかがでしょうか?(笑)

狭小地に建つ家(ポイント01)

今日から弊社は夏期休業をいただいています。
中々お休みなど時間がとれる事が減ってしまい、色々な情報をお伝えするのが減ってしまっていると少し反省。
そこで、お休みの時間を利用して、お住まいを検討されている方にお役立ていただける情報をお伝え出来ればと考えています。

先ずは狭小地にお住まいをご計画されている方へのご提案。

狭小地とは、敷地面積が抑えられた敷地の事を言います。
「草引きなど敷地の管理が楽」や「購入費や固定資産税などコストも抑えられる」などと言った大きなメリットもありますが、「部屋数や広さ、駐車場などが取りにくい」や「明るさの確保が困難」「建物の外観が単調になりやすい」など難しい面も実際にあります。

しかしそんな環境を逆手に取ってうまく利用したり、工夫された幾つかの例をご紹介させていただき、参考にしていただければと思います。

「凝縮の家」は敷地の間口が6M程度。
敷地内に駐車場スペースが確保出来ない程の狭小地でした。
しかし、そんな環境を受け入れ考え方を切り替える事が出来た結果、とても上質で味わい深いお住まいになりました。

ポイント01
凝縮(選択と集中)

レストランや居酒屋などの座席で、広々したホールにある席より、隅の方にあるこじんまりと隔離された様なボックス席が落ち着くと感じられた事はありませんか?

広い事も価値ですが、逆にこじんまりとしている(狭い)事も価値です。

落ち着きのある空間に仕上りやすいだけでなく、エアコン消費電力面など光熱費も抑える事が出来るエコ・ハウスでもあります。

上の画像は、実際にお施主様が作って来られた「凝縮の家」のコンセプト・ボードです。

そのコンセプトの中に「material(マテリアル)」があります。
マテリアルとは素材を意味します。

素材の選択は、お住まいを建てる費用(建築費)に大きな影響を与えるひとつの要素です。
建築費に最も大きな影響を与える要素は、「広さ」です。
広さはイニシャルコストのみならずランニングコストを考えても、最も影響の大きい要素だと言えます。

その広さを圧縮する事で得た金額を、素材に投じる事で上質な環境(空間)を手に入れたのが「凝縮の家」です。

お住まいを計画される時、坪単価を気にされる方がおられます。
坪単価を抑えると安く家を建てられたと勘違いされている方も中にはおられますが、それは少し違います。

同じ建築費の場合、坪単価を抑える事で広さの確保が可能となっていますが、素材や仕様、場合によっては性能などを削っている事も十分に考えられます。

「凝縮の家」の場合、狭小地に建つ住まいであるから「広さ」ではなく「素材(仕様)」にウェイト(費用)をかけました。
つまり坪単価を上げました。

「凝縮の家」の様に、環境を受け入れる事で上質な空間を実現出来る。
本当にそう感じます。

夏期休業のご案内

夏期休業のご案内

拝啓 盛夏の候、皆様方におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、誠に勝手ながら弊社では、8月11日(木)~8月16日(火)までを夏期休業期間とさせていただきます。
皆様にはご迷惑をおかけしますが、何卒ご了承の程宜しくお願い申し上げます。

ワクワク

今日は、(仮称)左内町の家にて打合せがあり、久しぶりに現場に伺いました。

現場は本日、内部足場(吹抜けなど高さのある内装を施工する為の足場)が撤去され自由にフロアーを見通せ動き回れる様になりました。

すごく仕上がりが実感でき、楽しみでワクワクしてきました!

ワクワクすると言うと、、、
今日の打合せの内容。

今日の打合せは、看板の打合せでした。
看板の設置位置の確認をしました。

位置もバッチリ!

今日中に看板の施工は完了との事で、仕上りが楽しみです。
外回りは未だ仕事が残っており、その為、足場があるので全貌を見る事は出来ませんが、盆明けには外部足場を撤去する予定なので、本当に楽しみです!!

会社に戻り、移転後の運営などについて打合せを行いました。

建物も完成が間近に迫って来たので、中身も詰めていく必要があります。
今まで頭の中にあった数々の事柄を、紙の上に出し、皆に伝えました。

早速、明日にも計画を始動させます。

選択の連続。

今日は(仮称)松本の家のご契約でした。

弊社の契約書は、毎回そうですが分厚いです。
費用対効果を出来るだけ明確にお伝えし、それぞれの方々の価値観をお住まいに落とし込めるように考え、原価オープンの見積り方式を採用している事。
また、その金額から得る事の出来る効果を様々な形でお伝えするための書類が必要で、分厚くなります。

また今日は早速、発注部材などのご承認をいただきました。

弊社は発注直前に、再度、ご契約内容をお伝え、変更が無いかを確認させていただきます。
現場でわかる事もありますし、ギリギリまでご検討いただく意味もあります。

お住まいづくりは、選択の連続です。
とても悩ましい時もあります。
そんな中でもその選択を楽しんでいただけると嬉しく思います(笑)。

プチ・リニューアル。

今日は「三雲の家」にて、2年点検からの手直し工事などをさせていただきました。

三雲の家は伺う度にお住まいがアップグレードされていきます。
2年点検の際は植栽が完成されていました。

前回伺った時にハンモッグを計画中との事でしたので、楽しみに伺ったのですが、未だ着手されていませんでした(笑)。

三雲の家の特徴。
雲に象徴されるように浮いたイメージの形状があります。
そのひとつに和室があります。

和室の床は、リビングから腰が掛けられる程度上がっていて、シンプルにまた浮遊した感じに見えるように框の小口を目立たないようにしています。

3mmの小口を更に目立たなくする為、立ち上がりのクロスと同じ色を塗っていたのですが、当たったりすると3mmに塗った塗装がはがれてしまい木の素地が見えてしまっている部分が増えて来ました。
また塗っても同じようにいずれははがれてしまうので、今回、思い切って塗装をはがし、木の素地をみせるよう、オーナー様にもお手伝いいただきリニューアルしました。

3mmなので浮遊感も失うことなく、オーナー様のご協力あって、キレイに仕上がりました。