家の“余白”が、自分らしさを高める?
住まいは“名刺”──自分らしさを表現する器
聞くところによると、フランス人は自宅にゲストを招くことで自分を表現する文化を持っているそうです。
つまり、住まいそのものが「名刺」なのです。
これは、日本でもかつては見られた文化かもしれません。
たとえばアニメ『サザエさん』では、マスオさんがアナゴくんを気軽に自宅へ招くシーンが描かれていました。
その一方で、現代ではプライベートと仕事を切り分ける傾向が強まり、自宅への招待は特別な行為になりつつあります。
それでも「誰かを自宅に迎えること」は、自分らしさを伝える貴重な機会だと考えています。
住まいに“余白”をつくるという設計
たとえ住まいに人を招かずとも(名刺でなくても)、エクリュの住まいづくりでは、余白=「自己表現の可能性」としてとても重視しています。
たとえば:
– 絵画を飾るスペース
– 好みの家具や調度品の置き方
– 壁の面の見せ方や照明のあて方
これらを前提にプランニングすることで、住まい手がその空間を自分らしく仕立てられる“余白”が生まれます。
窓の配置も“表現”の一部
もう一つ、重要な設計要素が窓の配置です。
窓は光や風景だけでなく、住まい手の“気持ち”に作用する装置だと考えています。
私たちはイメージマップを活用しながら、お客様がどんな光を好むかを分析。
それにより、心地よさと自己表現の両立が可能になります。
私の家も「自己紹介ツール」です
実は私自身の自宅(遊び心の家)でも、頻繁にお客様をお迎えしています。
この住まいを通じて、「こんな暮らしができるんだ」と感じていただけるよう工夫しています。
打合せもここで行うことが多く、住まいが「プレゼンの場」であり「共感の場」にもなっているのです。
壁の“あり方”で、空間はこうも変わる
ここで、実例をご覧ください。
Before:飾りのない壁
After:絵画や鏡を飾った後
こうした違いが、空間に“表情”と“意味”を与えるのです。
施工例に見る「迎える住まい」
ここでは、来客を意識して設計された施工例をご紹介します。
– 食粋の家
– 茶嬉の家
– 遊び心の家
– 優律の家
– 伸遊の家
– エクリュ社屋
– 卓色の家
– 招彩の家
– 舞優の家
– 歩先の家
– 趣適の家
“余白”が心を映す
住まいに生まれた余白は、誰かを迎える器であると同時に、自分を見つめ直す場にもなります。
そしてそれは、ウェルビーイングにもつながる、豊かな暮らし方だと私たちは考えています。