ランドリールームは、何階にレイアウトする?
福井県など北陸は、冬場の気温が低い上に湿度が高いです。
その為、コインランドリーがスターバックスよりずっと多い店舗数で、存在します。
いや、コンビニ並みにあるかも知れません。
その様な状況なので、新築のプランニングをする際、必ずと言ってよい程、ランドリールーム(洗濯室)を設けるご要望があります。
以前は、日当たりが良くベランダのある2階に洗濯物を干すイメージがあり、ランドリールームも2階に設置される方が多かったかも知れません。
しかし、弊社の場合は、暮らしの最適化を図り、プランニングをする事もあり、2階に限らず1階の方も多くおられました。
特に、ここ最近は、乾太くんを採用される方が多く、更にその傾向は高まり、家事動線を優先され、階数は問わない方は多くなっています。
家事動線をコンパクトにする事は、家事の負荷を軽減する、最もポピュラーな方法です。
それはそうなのですが・・・
他に優先する事がある場合、図面上、家事動線は必ずしもコンパクトでは無いが、出来る限り労力は軽減する事で、その他に優先する内容をクリアする例もあります。
ちなみに我が家(遊び心の家)は、上記の例にあたります。
脱ぐ ⇒ 洗う ⇒ 干す ⇒ 仕舞う(たたむ)
以上の動作をコンパクトなエリアで完結出来れば、家事(洗濯)の軽減につながりますが、我が家の場合は、脱ぐのは1階の洗面脱衣室。洗って干すのは2階のランドリールーム(洗濯室)・ルーフテラス。仕舞うのは1階のウォーク・イン・クロゼットと、上がったり下がったりする事になります。
我が家はコストを2~300万円ほど圧縮する為、施工面積の圧縮をしました。
その事が、洗濯動線のレイアウトが上記のようになったひとつの理由です。
しかし、(僕が言うと妻に怒られるかも知れませんが・・・)それ程、洗濯に関する家事の負担が増えてはいません。
1階、洗面脱衣室のランドリーバスケットに入っている乾いている状態(軽い状態)の汚れた衣服を、2階に上がるついでにランドリールーム持って上がります。
たたんだ洗濯済の衣類(全員分の乾いた軽い衣類)を、1階に降りるついでに全員の衣服を収容するウォーク・イン・クロゼットに持って降り、ハンガーパイプにかけたり、タンスの引き出しに入れたりします。
タオル類は、洗面脱衣室の収納に仕舞います。
何より我が家は、リビングやダイニングでくつろいでいる時、顔を洗ったり歯を磨いたりしている時、もちろん自分たちの部屋でくつろいでいる時も、洗濯物が干されている状態を目にする事はありません。
当然に、洗濯物ののれんをくぐる事も、ありません。
コストを圧縮した事もそうですが、何より、くつろげる空間づくりを優先した結果、現在のレイアウトになりました。
その意味で、洗濯物に関して、もうひとつ、我が家の工夫をご紹介します。
リビングに併設されたルーフテラス(ウッドデッキ)には、ご覧の様なアーチの開口がある壁が建っています。
この壁は、リビングへ間接的に日光などを入れる為の反射板の役割を果たしています。
我が家のリビング・ダイニングには、直射日光が入り難い様に設計してあります。
実はこの壁、反射板の役割にとどまりません。
目隠しの壁で、ランドリールームや洗濯物がリビングから見えないようにもしています。
つまり、アーチの開口の向こう側には、ランドリールームや洗濯物があります。
くつろげる家である事を優先し、その上で負荷を可能な限り少なくする。
その結果のランドリールームのレイアウトです。
ランドリールームの配置。
ベランダ近くなど、とらわれる事なく、フレキシブルに考えていただければ、とても住みやすい心地よいお住まいになるかも知れませんね!