ブログ

廊下の突当りはいつもドア

2009年11月5日 / 実績紹介記事 奥のある家

e0147412_20532112エクリュのお客様は大きく2通りのご要望の伝え方をされます。

1つは、考え方や理論的な表現方法でお伝えいただく場合。
「カタチには意味を持たせて欲しい」(安穏の家・静と動の家)などのご要望はコレに当たります。

それに対して「廊下の突当りはドアで終わって欲しい」などと具体的なご要望をいただくことがあります。
多分それはお施主様の頭の中で、何らかの映像が観えているのだと思います。

「奥のある家」のお施主様はそちらのタイプでした。

何か雑誌など見られてその印象が脳裏に焼き付いておられるのか?
どこかのお店で見られたのか?

もしそうなら、実際に同じものを見れれば話も早いのでしょうけど、中々そうはいかない場合があり、その場合理解するのが難しい時もあります。

「廊下の突当りはドアがいいんです」

「奥のある家」のお施主様からのご要望でした。
当然に「どうしてか?」とお施主様にお聞きしても答えは返ってはきません。
「理由は無いけどそうして欲しい」と仰るだけでした。

でも、そこにきっと潜在的なご要望が隠されているはずだ。
そう考えひとつのことが思い浮かびました。

それはAという空間からBという空間へ移動をする感覚を明確にし、B空間への気持ちの切り替えや期待やそのようなものが生まれる感覚を求められているのではないか?と。
お施主様の当時のお住まいもいつ行ってもモデルルームのように片付くというよりデコレーションされていました。
つまり、ドラマチックな空間であったり感覚を求められているのだと「廊下の突当りはドア」を受け止めました。そして移動のプロセスに演出があり、廊下の突き当りがドアになるように検討しました。

例えば写真の廊下のダウンライトは左側に寄っています。
これは廊下の空間を均等に照らすのではなく陰影をつけることによって趣きを出したいと思ったからです。
微かな違いがドラマティックな演出につながると考えました。

また、あえて廊下は長く閉鎖的にしました。
窓などは設けず外からの情報をシャッターアウトし、自分自身の中のインスピレーションを感じ取りやすくしました。

これが「奥のある家」という名前になった由来です。

奥へ進む感じは色々な想像をかきたてます。
その先には何があるのだろう?
明るいのかな?暗いのかな?
プロセスが長ければ長いほど、その想像は膨らみ豊かなものになります。

「廊下の突当りはドアがいい」はエクリュ的には「異空間への想像のふくらみ」が必要と訳しました。

その先があるから

2009年11月5日 / 実績紹介記事 静と動の家

e0147412_16405795「路地のようなスペースが欲しい。 若杉にあるはなまるきって居酒屋は知ってますか? あの感じが路地のイメージなんです。」

最初の頃に仰られたお施主様からのご要望でした。

左の写真は実際のはなまるきのエントランスの写真です。

当初は必ずプランの中にこのようなスペースがあったのですが、プランニングを進めていく中、どうしても他のスペースの方に(ご要望の)ウェートが重くなり、このような路地をエントランス部分につくることは出来なくなっていきました。

でも、お施主様はあきらめませんでした。

いつもエクリュでお話させていただくコトなんですが、欲しいものが手に入る方法は何かご存知ですか?

お金ですか?
誰とパートナーシップを組むかですか?

もちろん物理的な要因は否定できません。
でも、最も大切なもののひとつに「切なる想い」・「強烈な願望」があるのだと思います。

どんなことでもそうですが、コトを進めていく上で障害は避けて通れません。
その障害を乗り越え、目的を達成させるために必要モノは「想い」です。
その想いが強いか弱いかで叶うか叶わないかが決まると感じます。

e0147412_16594056左の写真は「静と動の家」の階段です。

この空間は居酒屋のエントランス空間と同じ役割を果たすことをコンセプトとして設計されました。

本論へ向かう為の序論のような・・・。

そんなイメージの空間です。

先への期待(希望)。

e0147412_1793537ファサードのスリット窓とルーフテラスのスリットはそんなアイデンティティをファサードからも解るようにしました。

写真で建物右側にある(路地的な)階段室を外観からも感じ取れるようにしました。

最初からずっと通して仰ったご要望である「路地的な空間」の意味するところを、建物の中にしっかりと注入できたのは、お施主様の想いの強さがあったからに他ならないと思います。

夢は願い続ければ叶うのだと思います。

それにはその先を期待できる強さが必要なのかも知れませんね。

大きな庇(アーチ型のファサード)

2009年11月4日 / 実績紹介記事 お日さまの家

施主の要望として「アーチのようなファサード」「倉庫のような家」があり、結果、立体的で安定感を感じさせる大きな庇のあるファサードとなった。
その形状は図面で決めるのではなく、スケッチで雰囲気を見ながら逆にその寸法を図面に落とし込み、スケッチで得たイメージをキープしながら決定していった。
正面ファサードには、2Fウォークインクローゼットが910m/m持ち出し、しかもその上に屋根が500m/m持ち出した構造となっている。門型アーチをイメージしたファサードには東西の柱型巾が520m/m屋根厚520m/mと制限があったため、持ち出した梁背と屋根タルキ背、野地板厚を考えると、520m/mにするには梁背を下げる必要があった。雪積荷重の事も考え持ち出し梁には、集成材の登り梁を使用し、基礎からφ16m/mのボルトと15KN用オールダウン塗物で固めた。また梁間5mの箇所にも集成材を使用しさらに強固な構造とした。

夫の夢、妻の現実

2009年11月4日 / 実績紹介記事 育みの家

ちょっと高めのカウンターでコーヒーを飲んだり、食事したりしたいという夫の夢を叶えたキッチンカウンター。

e0147412_14134414

忙しい朝、朝食をカウンター越しに配膳、そしてリビングからは作業中の雑多な手元が見えないという妻の現実を見据えたキッチンカウンター。

e0147412_1414780

マテリアル(素材)

2009年11月4日 / 実績紹介記事 凝縮の家

マテリアルに関しては、初回のお打合せの時からずっと全くぶれること無く仰ったことです。

20年後ぐらいに味わいの出る家がいい。
だからマテリアルに関しては本物を使用したい。
朽ちていく美しさが表現できるのは本物のみ。

「凝縮の家」のお施主様は有名なめがねのデザイナーさんです。
そのため、お施主様から今回の家のコンセプトと表して何度もプレゼンテーションしていただきました。
初めての経験でした。(笑)

素材集のコラージュもいただきました。

「凝縮の家」は以下の素材で構成されています。

・ 漆喰
・ 木(スギ)
・ 金属(ステンレス)
・ ガラス
・ コンクリート

それぞれの素材にはそれぞれの特徴があります。
例えばステンレスは硬くて冷たくて角があるイメージなど。
素材の持っている特長を変化させず、そのまま使用するのが凝縮の家の特徴でもあります。

無理に強制せず、自然に。
自然に任せて朽ちていく趣も楽しむ。
そんな考えが込められています。

あと、スギの床を選択した大きな理由は、スギはやわらかい木なので木目の夏目と冬目が朽ちていく間にはっきりしていき、美しくなることを予想してのことです。

そもそも家は竣工が完成ではありません。
暮らしが始まってお施主様の色合いが落とし込まれていって完成に近づいていくものです。
「素材が朽ちていく」というのは、悪くなっていくということでは無く、例えばよく歩くところの床は減りが多くなるなどの生活習慣などを刻み込み、意味や歴史やそのようなものが沁み込んでいくという意味なんだと思います。

家は家族と過ごす場所

2009年11月4日 / 実績紹介記事 しぜん体の家

e0147412_1923299

「しぜん体の家」を語る上で「家族」は外すことができません。

どのご要望にも「家族」という名詞が付随されていたと感じます。

・家族と一緒に学ぶスペースが欲しい
・家族でお月見などの行事を楽しみたい
・いつも家族の気配を感じられるようにしたい

全ては家族といたい場所(スペース)として設計されたと感じます。

家族をつなげるアイテム。
これは2004年のときから変わらずいただいてたご要望です。

それは吹抜けのある家。

ただ、わたしの中で矛盾がありました。
家族と一緒に過ごす感じを建物として演出するには、空間がこじんまりとしている方が向いていると思ったかたです。
あまりに空間が広がると、一緒にいるという感覚は薄れてしまいます。

そこで、空間を近付ける(狭く見せる)ような工夫をしました。

e0147412_1933469

吹抜けの天井面は2階の天井面より550mm程下げて、吹抜けのCH(天井高さ)を2階とのつながりを殺さず、出来るだけ低くなるようにしました。

次に吹抜けの天井面を黒い色に塗装し、天井に重みを持たせることで空間が膨張して見えないようにしました。

こじんまりととまではいかないまでも、一体感は感じ取れる程度の広がりとして、抑えることができました。

楽しくなくっちゃお家じゃない

2009年11月4日 / 実績紹介記事 想像力の家

「想像力の家」のお施主様とはじめてお会いしたのは「つながりの家」の内覧会でした。
もっとも印象に残っているのは、楽しそうに家への想いを語られるご主人の姿です。
今でもはっきりと、映像で記憶しています。

ご主人とお話しすると、とても理論的でまた距離感といいますか、コチラの立場を守っていただいていると感じられる、いわゆる大人の会話をされる方です。

しかし、そのご主人のおうちへの想像は、まるで秘密基地のような、ワクワク感が満載のイメージを受けました。
そう、最初にお会いした日、楽しそうにお家への想いを語られてた、あの日のご主人の印象のままです。

e0147412_1641754お風呂の向こう側には裸のままで外に出ることが出来るインナーテラスがあります。

そのインナーテラスはキッチンにもつながっており、お風呂上りにほてる体を冷ましながらビールを喉に落とし込むといったイメージのことが出来るようなレイアウトになっています。

このご要望は初回の打合せ(2006年1月22日)の時にお風呂へのこだわりを話され、またその後(2006年2月23日)には露天風呂のようなお風呂と表現されています。

最初から、いや、家を考え始められた頃(エクリュと出会う前)からずっと想い続けてこられたのだと思います。

e0147412_165226100左写真は子供部屋のベッドの写真です。

ベッドを造り付けにした理由もご主人の子供の頃からの「夢」ではないかと勝手に思っています。

子供部屋にはロフトが欲しいと、これもかねてからずっと仰ってました。

ロフトと言えるのか、どうかはありますが、ベッドが2段ベッドの上のほうだけみたいな感じになりました。

しかも、このベッドの頭の部分には単行本のマンガが収納できる本棚が設けてあり、やっぱり秘密基地のような雰囲気があります。

e0147412_1701832

写真は主寝室へ続くキャットウォークです。
やはりこれも最初の打合せからご要望としてあがっていました。

思うのですが、ご主人は日常の中に非日常的な要素が欲しいと思われていたのだと感じます。
例えば安定に対しての不安定だったり、奥に見えているストリップ階段も最初からのご要望ですが、お施主様の言葉は「オブジェ的な階段が欲しい」と表現されています。

単調になりがちの日常だから、ちょっとした刺激がある非日常を求められたのだと思います。

そこで、このキャットウォークには特徴があります。
それは手摺り壁の高さです。
建築基準法では落下防止手摺りの高さは1100mm以上と定められています。
ですので、大体どこの手摺り壁も1150~1200程度の高さになります。
しかし、「想像力の家」の手摺り壁の高さは550mm程度です。
FIX窓を入れ込んでいるので、建築基準法の落下防止手摺りの基準は免れます。

こうすることで、キャットウォークの非日常間をさらに増幅させました。

e0147412_17152975

上写真は主寝室に併設されているご主人の書斎です。

後ほどご説明しますが、「色」は「想像力の家」のなかで重要な役割を果たしています。
この書斎は全て真っ赤。

また、開口部から吹抜けを通しリビングの雰囲気を感じ取れるようにしてあります。

e0147412_1726392左写真は和室です。
あえての2畳の和室です。

「ご飯を食べた後ゴロっとしたい」とのご要望がありましたが、この和室でゴロッとすると朝になっていると思います。(笑)

かなり落ち着きます。

あと、段差も日常を切り替える上で重要な役割を果たしています。

この和室は壁にあいている穴へ入っていくイメージになっています。
壁の向かうにこっそり部屋があるといった感じ。
ちょうど忍者屋敷のような感じでしょうか?(笑)

守られているような安心感が得れます。

e0147412_17294329何だかワクワクするような、その場所へ行きたくなるような、そんなスペースがいっぱい詰まった「想像力の家」です。

内外のつながりとプライバシー

2009年11月4日 / 実績紹介記事 奥のある家

e0147412_1437373何度かエクリュの内覧会へお越しいただいていたので、「お日さまの家」みたいな開放感などと具体的に共通認識を図れたのが「内外のつながり」でした。

隣地(東側)が2階建ての共同住宅の為、プライバシーの確保は充分にしたい。

ただ、内外のつながりがあって開放感のあるリビングにしたい。

そしてカーテンはしたくない。

このご要望にパティオ(中庭)を設けることで解決させました。

e0147412_14494434

外への視覚的な広がりを演出するには、内部の壁や床や天上面が外部までつながっていくと目線が外へ誘導されます。
また、色も内外で同じ色使いだと一体の空間として認識されます。

「奥のある家」はもうひとつの要素をプラスしました。
それはエリアの感覚です。

奥のある家_図1

部屋に窓が付いていて外が見えています。
窓が外の世界とつながる唯一のアイテムです。

奥のある家_図2

次ぎは外との境界の壁を無くし、すべてガラスの壁としました。
最初の絵からするとかなりOPENになり、開放的です。

奥のある家_図3

2つ目の絵から縁側や軒や袖壁を追加しました。
外の視界は減りましたが、外への意識が少し強調され、内外の区別が薄れ、外とつながっていく感じが追加されました。

奥のある家_図4

さらに縁側や軒や壁を外へと延長しました。
さらに外の視界は減りましたが、(近くの)外がより中へ取り込まれた感覚を覚えます。
内部空間から外がより身近なものになりました。

奥のある家_図5

これが「奥のある家」の考え方ですが、外の一部を切り取り、自分のエリアとしました。
外を取り込むと言うよりは、内部空間に外を付随させるといったイメージでしょうか?
外部であるのに一体の空間に見え、視界的な広がりでは無く、自分のエリアの感覚が広がりました。
この感覚(エリア)を「奥のある家」の広がりとしました。
そうして、プライバシーを確保しつつ広がりを意識できるようにしました。

些細なことの積み重ね

2009年11月4日 / 実績紹介記事 静と動の家

ひとつひとつは、些細なこと。

e0147412_23292077

コーニス照明に照らされている壁が外部(ルーフテラス)まで伸びる。
同一面で、サッシによる凹凸もなく、フラットに外へ延びる壁。

実は結構難しい。
そしてコストもかかる。

そんなことならちょっとぐらいバチってもいい(ずれてもいい)と思う人もいるかもしれないけど、コレがバチるかバチらないかでは実は感覚的に大きな違いがあるとプロからは感じる。

感覚や感性は自然に備わったモノのように思えたりするが、知識により増幅されることの方が大きいと感じる。知識や知性は感覚や感性のブースターだと思う。

この写真。
実は壁だけじゃなく、床も天井(軒裏)も同面になっている。
それをサッシは邪魔していない。
ガラスのみが空間を仕切る。

実は結構施工が大変。
手間もコストもかかる。
色々な方々のご理解、ご協力を得れないとこんなカタチにはならない。

でも、ひとつひとつは些細なこと。
本当はコトはそんなに大げさではなく、知識や感性などが無ければ気付けないほどの些細なコトの積み重ねによって生まれてくる。

誰にでもわかることや、誰にでも明らかなことは、本当のコトではないのかも知れない。

ネコのトイレ

2009年11月3日 / 実績紹介記事 お日さまの家

ネコを飼われているお施主様は、ネコの気持ちも忘れなかった。動物を飼われている方の共通の問題点としてトイレのにおいがある。その解決策として、今回のケースでは、人間用のトイレに隣接した所の壁をクボませ、そこをネコ用トイレにする事で、人間用といれの換気と併用させた。
これでネコも落ち着いて用をたせるだろう・・・。

過去の記事