理想の暮らしを継続する住まい|エクリュが四半世紀考え続けたこと
ボロボロになる一枚の紙
エクリュには、お住まいが完成する頃にはボロボロになってしまう一枚の紙があります。
でも、それは設計図ではありません。
それは、お施主様に集めていただいた、お気に入りの建築やインテリアの写真を分析してまとめた「イメージ・マップ」です。
打合せのたびに開き、
窓の位置や形状を見直し、
建具の納まりを調整し、
照明の当たり方を確認し、
壁や天井の素材まで再検討する。
何度も何度も見返すから、
紙は自然と傷み、角は折れ、少しずつ味わいを帯びていきます。

四半世紀考え続けたこと
エクリュが四半世紀にわたり考え続けてきたことがあります。
「理想の暮らしが継続される住まい」
どうすれば、
住み始めた瞬間だけでなく、
十年後も二十年後も「この家で良かった」と思い続けられるのか。
その問いに向き合い続け、
打合せの方法やツール、サービス内容を少しずつ積み重ねてきました。
そして辿り着いた答えがあります。
最新設備でもありません。
家事動線だけでもありません。
住まいを、住む人とイコールで結ぶこと。
それこそが、理想の暮らしを継続するための鍵でした。
自分のことは、自分が一番分からない
実は十五年ほど前、自宅を計画した時のことです。
僕自身も、お客様と同じように自分たちの暮らしを分析しようとしました。
ところが、不思議なほど見えてこないのです。
お客様の資料を見ると、
暮らし方や価値観、好みの傾向まで感じ取れるのに、
自分のこととなると当たり前すぎて気付けません。
鏡がなければ自分の顔が見えないように、
人は自分自身を客観的に見ることが難しいのだと痛感しました。
だからこそエクリュでは、
「内観の知」をとても大切にしています。
イメージ・マップが教えてくれること
イメージ・マップは、
好きな写真を集めるだけの資料ではありません。
そこから見えてくる傾向を分析し、
お施主様ご自身もまだ気付いていない好みや価値観を言語化し、
共有するためのものです。
そして、その分析結果が住まいづくり全体の基準になります。
見ているのは、床ではありません

例えば、多くの方は写真を見ながら、
「ウォールナットの床が好きなんです」
とおっしゃいます。
もちろん、それも間違いではありません。
でも、本当に床だけが理由なら、
同じウォールナットの床が写った写真は、どれも同じように好きになるはずです。
実際にはそうではありません。
光の入り方。
壁の量。
窓の位置。
天井の素材。
家具との距離感。
数え切れない要素が重なり合って生まれる空気感に、人は惹かれているのです。
僕が見ているのも、
床材そのものではありません。
その写真全体から漂う、言葉にならない「好き」です。
だから打合せでは、
建具を少し動かしたり、
窓の高さを調整したり、
照明計画を見直したりと、
一見すると気付かれないような微調整を何度も繰り返します。
その積み重ねが、
お施主様ご自身もまだ言葉にできていない「好き」を、
住まいという形へ近づけてくれるからです。
センスの使い方
専門家には知識や経験があります。
でも、その力の使い方はとても重要です。
自分の好みを押し付けたり、
流行へ誘導したり、
「こちらが正解です」と教育するために使うこともできます。
エクリュは、その逆を選びました。
専門家としての力は、
お客様を変えるためではなく、
お客様をより深く理解するために使いたい。
その人らしさを見つけ、
共有し、
住まいへ映し込むために使いたい。
それが四半世紀考え続けて辿り着いた答えです。
主権を取り戻す
ムリは続きません。
流行に合わせ続けることも、
誰かの価値観を演じ続けることも、
いつか苦しくなります。
だからエクリュは、
住まいを住む人とイコールで結ぶことを目指しています。
暮らしの主権を、
流行でも、
専門家でも、
誰かの評価でもなく、
ご自身の手に取り戻してください。
そのために、ボロボロになるまでイメージ・マップを開き続けます。
住まいを住む人とイコールで結ぶこと。
それは、お施主様らしさを住まいに映し込み、 理想の暮らしをムリなく、自然に継続できる環境をつくるためです。
四半世紀にわたり「継続」を考え続けてきたエクリュが辿り着いた、一つの答えがそこにあります。