理想の暮らしが継続されるのに、重要な2つのポイント。
信じがたい数字。されど実感。
kufuraのしらべ
家を設けて、
人を招くことができない状況下で暮らし続けている人は、
実に55.4%にもおよびます。
一方、
「いつでも人を招くことができる住まい」
と答えた方は、たったの17.2%。
全ての人が、
きっと理想を掲げて設けた家。
それなのに、
なぜ、こんな結果になってしまうのでしょうか。
僕はこの数字に、
“継続することの難しさ”が
表れているように感じています。
理想の家が、理想的ではないこともある
そこで前回、
「理想の家が、理想的ではない可能性について。」
にて、
- 内観の知の重要性
- 理想を固定する危険性
について書かせていただきました。
今回は、
その理想が、
“どのように継続されるのか”
我が家(遊び心の家)
の実例をもとに、
お伝えできればと思います。
「継続」を可能にする我が家の事例

実は我が家。
洗濯動線にはかなり特徴があります。
(クセが強い)
我が家の洗濯動線は、
1階から2階、
2階から1階へと、
動線が長いのです。
ですので、
オススメできる訳では全くありません。
ただ、
オススメしたいポイントが2つあります。
そのポイントがあることで、
我が家は、
いつでも人を招くことができる住まいだからです。
重要な2つのポイント
我が家の洗濯動線が長いのには理由があります。
それは、
限られた面積や予算の中で、
ほかに優先したことがあったからです。
それは例えば・・・
暮らしの中で、
どんな瞬間に、
ふと自分を取り戻すような気持ちになるのか。
どの場所で飲むコーヒーが、
一番美味しいと感じるのか。
そんな感覚や居心地を優先して、
間取りなどプランをしたこと。

その代わり、
自分たち家族の衣服に関する動きや順序など、
現在の暮らしを言語化することも、
入念に行いました。
1つ目のポイント
「現在の暮らしの言語化」
その結果、
長い洗濯動線も、
皆んなの日常の動きの「ついで」を利用することで、
クリアすることに成功しました。
例えば、
「お風呂あがりには、必ず水を飲む」
というルーティンを利用して、
洗濯物を洗濯室へ移動させる。
といった具合です。
重要なのは、
“頑張らないと成立しない動線”
にしないことでした。
もうひとつの重要なポイント
多くの人が、
理想の住まいを思い描くとき、
頭の中にあるのは、
美しく整った“静止画”です。
しかし実際の暮らしは、
常に動いています。
人が移動し、
脱ぎ、
置き、
忘れ、
持ち込み、
途中で中断する。
つまり暮らしとは、
本来、
「動き」そのものなのです。
さらに、
- 子供の成長
- 在宅勤務
- 部活
- 趣味
- 介護
- ペット
必要な空間も、
時間とともに変化していきます。
つまり、
家は固定されるのに、
暮らしは変化し続ける。
これらに対応する方法。
それが、
2つ目のポイント
「余白」
です。
遊び心の家の「余白」
我が家において、
洗濯室が、
その「余白」の役割を担っています。
つまり「余白」とは、
完璧にできない日があることを前提にした、
暮らしの逃げ場です。
人は、
“理想の状態”を、
毎日維持できるほど合理的には生きられません。
疲れる日もある。
急ぐ日もある。
散らかしたまま寝たい日もある。
それでも、
暮らしは続いていきます。
ですので、
「やらなくてはならないこと」を、
後回しにしても許される環境も、
どこかには必要ではないでしょうか。
我が家の場合、
洗濯室や、
くつろいでいるリビングから、
洗い物が残っているのが見えない独立キッチンが、
その「余白」となっています。
理想の家が、理想的ではないこともある
理想は時に、
“固定された理想の自分像”
へ変わってしまうことがあります。
「いつも片付けられる自分」
「丁寧に暮らし続けられる自分」
「整った状態を維持できる自分」
その前提で暮らし始めると、
現実との小さなズレが、
少しずつ積み重なっていきます。
そして理想が、
更新されなくなった瞬間から、
暮らしは静かに窮屈さを帯び始めるのです。
また、
「いつでも人を呼べる家にしたい」
という理想。
それ自体は、
とても素敵な願いだと思います。
しかし、
「片付けられない日もある自分」
を受け入れないまま、
理想だけを追いかけると、
家は少しずつ、
“人に見せるための場所”
へ変わっていきます。
すると、
散らかった状態の自分を隠したくなり、
気が付けば、
人を呼べない住まいになっていく。
つまり問題は、
収納量や間取りだけではありません。
“ありのままの自分”と、
どう付き合っているのか。
そこが、
暮らしの継続性に、
深く関係しているように感じるのです。
自己理解は、暮らしを整えやすくする
面白いことに、
ありのままの自分を理解している人ほど、
暮らしは自然に整いやすくなるように感じています。
それは、
几帳面だからではありません。
不要なモノと必要なモノが、
比較的明確だからです。
また、
自分の行動パターンを把握しているため、
無理のない片付け方や、
続けやすい掃除の流れも見えやすい。
つまり、
「理想を頑張って維持する」のではなく、
“自然に続く暮らし”
へ近付いていくのです。
継続する住まいとは
外壁が長持ちすることは、
もちろん重要です。
しかしエクリュは、
「暮らしたい」という想いが、
時間とともに、
一瞬で朽ちてしまわないことも、
同じくらい重要だと考えています。
理想を固定するのではなく、
変化していく自分とともに、
住まいも更新され続けること。
完璧を維持するのではなく、
崩れながら戻ってこられること。
それが、
ウェルビーイングな暮らしを、
長く継続していくために、
必要なことなのかもしれません。