卒業アルバムが教えてくれた、ショーペンハウアーの4分の3
卒業アルバムの最初の春のページ

こんな経験はありませんか?
大掃除をしていて、
小学校の卒業アルバムを見つける。
掃除は一時中断。
何となくページをめくり始める。
そしてふと思い立つ。
「そうだ。」
好きだった子のページを探してみる。
すると、
「あれ?こんな顔だったっけ?」
僕にはあります。
そして、その理由には、
ショーペンハウアーの言う「4分の3」が関係しているように思うのです。
ショーペンハウアーの4分の3

アルトゥル・ショーペンハウアーは、ドイツの哲学者です。
彼は、
「我々は、他人と同じようになろうとして、自分自身の4分の3を失ってしまう」
という言葉を残しています。
まったく同感です。
人は成長するにつれて、
周囲の価値観を受け入れていきます。
何が格好良いのか。
何が成功なのか。
何が美しいのか。
そして、
その影響は、
好みの異性にまで及ぶことがあります。
それが、
卒業アルバムの好きだった子を見て、
「あれ?こんな顔だったっけ?」
と思う理由なのかもしれません。
アウトプットより、インプットを選ぶ
小学生の頃は、
社会性もまだ低く、
その分だけ、
天然の個性が色濃く残っています。
しかし、
「お前、あいつのどこがええねん!」
そんな何気ない言葉や、
テレビや雑誌、
SNSなどから流れ込む情報を受け取りながら、
私たちは、
世間一般の「良い」をインプットしていきます。
本来、
「好き」
や
「心地良い」
という感覚は、
自分の内側から生まれるアウトプットのはずです。
それなのに、
気づけば、
他人が決めた「良い」を選ぶようになる。
そして、
知らず知らずのうちに、
自分の4分の3を削ってしまうのです。
4分の1
自分とは何か。
この問いは、
一生をかけて向き合うテーマかもしれません。
でもエクリュでは、
残った4分の1こそが、
自分らしさなのではないかと考えています。
他人と同じになった4分の3。
その一方で、
最後まで他人と重ならなかった部分。
そこにこそ、
その人らしさが残っている。
そして僕は、
この考え方は、
恋愛だけではなく、
住まいづくりにも当てはまると思っています。
なぜなら、
住まいもまた、
「何が好きか」
「どんな暮らしが心地良いか」
を選び取る行為だからです。
イメージ・マップ

「ウォールナットの床が好き」
もちろん、
それも本当に好きなのかもしれません。
ただ、
その言葉には、
知識や流行、
他者から受け取った価値観が、
少なからず含まれている可能性があります。
だからエクリュでは、
言葉にならない想いこそ、
大切なニーズだと考えています。
確かに、
集めていただいた写真には、
ウォールナットの床が多いかもしれません。
しかし、
僕らが見ているのは、
その奥にある共通点です。
- 太陽光の入り方に共通点はないか?
- 色彩の割合に傾向はないか?
- 重厚な空間なのか、軽やかな空間なのか?
- 家具や調度品の密度や距離感はどうか?
こうした、
空気をつくる目に見えない要素を観ています。
なぜなら、
そこにはまだ言葉が与えられていないから。
つまり、
4分の1の自分が、
無意識に選び取っている可能性が高いからです。
自分を探す理由とは
家を建てた人の半数以上(55.4%)が、
人を招くことのできない状態で暮らし続けている。
そんなデータがあります。
収納も考えた。
動線も考えた。
設備も検討した。
それなのに、
なぜ半数以上もの人が、
計画通りに暮らし続けることができないのでしょうか。
もしかすると、
その理由は、
卒業アルバムを見て、
「あれ?こんな顔だったっけ?」
と思ったことと、
どこかでつながっているのかもしれません。
インプットされた「良い」。
アウトプットされた「良い」。
その違いです。
だからエクリュでは、
徹底的にアウトプットされる「良い」を探します。
それを、
「内観の知」
と呼んでいます。
家を建てた人のうち、
17.2%は、
いつでも人を招ける状態で暮らし続けているそうです。
それは、
自分らしい暮らしを選び取ることができた人の割合に、
どこか近いのかもしれません。
エクリュでは、
あなたらしい暮らしが機能し続ける住まいのために、
他人と同じになった4分の3ではなく、
まだ名前のついていない、
あなたの残りの4分の1を、
一緒に探していきたいと思っています。