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NeedsとWantsのポジション

なぜ“Wants”のみでつくった家は、継続されないのか?

 
NeedsとWantsのポジション

これまでのブログで、

・隠れた「自分の良い」まで見つけること
・今までの暮らしを言語化すること

その重要性についてお伝えしてきました。


それでも、うまくいかない理由があります

 
理想の暮らしを考え、
自分なりに「良い」を選んでいる。

それなのに、

なぜか使われない空間ができてしまう。
なぜか続かない暮らしになってしまう。

その原因のひとつが、

「Needs」と「Wants」の混同です。


家は「Needs」で構成する

 
住まいという“器”は、

「Needs(必要)」で構成する必要があります。

  • いつも通りの動線がスムーズであること
  • 適切な場所に必要な量で丁度良い形状の収納があること
  • ルーティンがトレースされた間取りであること

 
これらはすべて、

暮らしを“機能させるため”の要素です。

ここがズレてしまうと、

どれだけ見た目が良くても、
どれだけ気に入っていたとしても、

暮らしは機能しなくなります。


一方で、「Wants」はとても大切です

 
では、「Wants(欲求)」は不要なのか。

そうではありません。

むしろ、

暮らしの豊かさにおいては、欠かせない要素です。

・美しいと感じるもの
・心が動くもの
・つい手に取りたくなるもの

それらは、

暮らしに潤いや楽しさ、癒しを与えてくれます。


問題は、「ポジション」です

 
Needsでできた居心地の良いヌック

多くの場合、

この「Wants」を、

家そのもの(建物・空間)に組み込もうとしてしまいます。

たとえば、

  • 使うか分からないけれど憧れてつくったスタディ・コーナー
  • イメージ優先で設けたけれど機能しないロフト・スペース
  • いつ使うかは別として、イメージ優先で取り入れたヌック

 
こうしたものは、

時間とともに使われなくなっていきます。


Wantsは、“空間”ではなく“時間”に入れる

 
ここが、とても重要なポイントです。

Wantsは、空間に置いた瞬間に“朽ちます”。
時間の中で使われてこそ、生きるのです。

たとえば、

・お気に入りの食器で過ごす時間
・好きな家具に囲まれてくつろぐ時間
・絵画や調度品を愛でる時間

それらはすべて、

「暮らしの中で動いていくWants」です。


エクリュがギャラリーを行っている理由

 
エクリュ・ギャラリー「élan vital 前壽則展」

エクリュでは、エクリュ・ギャラリーという場を通して、

“変化する暮らしを動かしてゆく豊かさ”をご提案しています。

それは、

Wantsを空間に固定するのではなく、
暮らしの中で育てていくためです。

住まいという器はシンプルに機能させ、
そこに、後からいくらでも豊かさを重ねていく。

その方が、

無理がなく、自然に、そして長く続いていきます。


両輪があって、はじめて成立する

 
NeedsとWantsの両立

・機能する住まい(Needs)
・豊かさを生み出す暮らし(Wants)

この両方があってこそ、

理想の暮らしは、継続され、向上していきます。

どちらか一方では、不十分です。


理想の暮らしは、“構造”で決まる

 
理想の暮らしは、

センスや感覚だけでつくられるものではありません。

何をどこに置くかという「構造」によって、決まります。

・家はNeedsで構成する
・暮らしにWantsを取り入れる

この整理ができているかどうかで、

その後の暮らしは、大きく変わっていきます。


“Wants”の配置にご注意を!!

 
もし今、
「これ、使うかな?」と少しでも感じる空間があるとしたら。

それは、Wantsが“間違った場所”に置かれているサインかもしれません。