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ブログ

無力さを感じる時、それでも住まいにできること。

“整理”することの難しさ

最近、世間に流れる出来事やニュースを目にして、言葉にならない感情に支配されそうになることがあります。
そのすべてが、どこか“無関係”ではいられない。
たとえ遠くの出来事であっても、「僕自身に関係があること」として感じてしまうのです。

自分の身の回りに起こった理不尽なことや、感情を引きずるような出来事。
「それもまた、今の自分に必要なことだったのかもしれない」
そう感じるけれど、感情の整理って、やっぱり簡単ではありません。


「何もできない」と感じる時

誰かの力になれなかったと思う時、自分の力の無さに呑まれそうになることがあります。
でも、それでもやっぱり、今からでも何かはできるんじゃないか。
たとえほんの小さなことでも。

たとえば、自分が関わる“住まいづくり”の仕事の中で、
「誰かが、ほんの少しでも落ち着ける場所を持てるように」
「自分を取り戻せる空間が、どこかに存在するように」
そんな願いを込めて、僕は力を尽くします。

直接的でなくとも、与えられた役割の中でできることを、できるだけする。
それが限りなく無力に見えたとしても、“一隅を照らしたい。”
僕はそう思って動いています。
(一燈照隅 万燈照国:いっとうしょうぐう ばんとうしょうこく)


住まいは、くつろぎと再起、整理の“土台”

エクリュの住まいづくりは、「楽に暮らす」ためだけのものではありません。
むしろ、「また前を向けるために」「すぐに元の自分に戻れるように」
——そんな、“自分をリセットできる場所”であることを大切にしています。

ただモノを置けば落ち着けるわけでもないし、ノイズを消せばくつろげるわけでもない。
けれど、自分で自身を表現した空間があれば、心は自然と整っていく。
自分色に整えられた空間が、考えや気持ちを整理する手助けになるのです。
そうした空間をつくるために、僕たちはたくさん質問をし、たくさん正解に近づくための動きをし、たくさん寄り添っていきます。


できることから、自分の暮らしを整える

感情が乱れそうな時、僕はまず、自分のデスクの上を整理します。
そして、誰かのくつろぎを支えるために、家の掃除をして、自分の暮らしを立て直す。

世の中のすべてを変えることはできない。
でも、自分の手の届くところから変えていくことは、できるかもしれない。

そんな“暮らしの再起動”を支えられる存在でありたい。
エクリュは、そう願っています。


おわりに

色々考えたところで、僕にできることは、やっぱりこれしかないのかもしれません。

誰かが“住まいづくり”を通じて、自分自身と向き合い、安らぎやくつろぎに辿り着こうとしているとしたら、
僕はそのサポートに、全力を尽くしたいと思っています。

🌱あとがき

この文章を書くこと自体が、僕にとって“整理する”行為でした。
もしどこかで、誰かの気持ちが少し軽くなるきっかけになれば、嬉しいです。

整理・再起の場所