価値観を注ぎ込む
今日は三有の家の仕様調整の打合せを行いました。
弊社は最終的に、原価オープン方式の見積書を作成して、仕様調整の打合せを行なっています。
とても手間がかかり、多大な時間を必要とする、更には遊びが無い原価オープン方式の見積書。
そこまでして原価オープン方式にこだわるのには、理由があります。
それは、比較が出来る状況を確保して、住む方がご自身たちの価値観をお住まいへ落とし込める様、想っての事です。
住む方の価値観で出来たお住まいこそ、住む方にとっての良いお住まいだと信じているからです。
「比較」
先ずそもそも見積書の金額が「比較」出来ないなんて、誰も想像出来ていない事かも知れません。
見積書は、(原価オープン方式でなくても)当たり前に全て「円」表記で、ドルやユーロが混ざる事はあり得ないので、当然に比較出来ていると感じるのは、致し方ない事だと思います。
ちょっと話を変えます。
内覧会などで和室がある際などに、時々いただく質問があります。
「これは越前間ですか?」
実は現在のお住まいの殆どは、畳自体2:1の大きさでもないのですが・・・つまり京間でも江戸間でも中京間でもありません。
例えば京都と江戸など、地域によって畳の大きさが違いました。
その理由は、畿内は畳の大きさから建物を設計したのに対し、江戸などは、柱芯で建物を設計したなどと言われています。
昔の寸法などは、(個体差のある)人体が基準だったので、その事も影響しているのかも知れません。
では、実際の違いを見てみましょう。
京間は、1.91×0.955 が畳1枚の大きさ。
江戸間は、1.74×0.87 が畳1枚の大きさ。
中京間は、1.82×0.91 が畳1枚の大きさです。
畳が6枚敷かれていると6畳と言う事になりますが、世界基準でカウントすると(内寸法で)京間は、10.94㎡。 江戸間は、9.27㎡。 中京間は、9.93㎡となります。
世界基準のM(メール)でカウントすると、同じ畳数が違った値になる。
因みに京間の6畳は、団地間(公団住宅)の8畳と同じくらいの広さになります。
この事が、内覧会などでいただく質問に繋がります。
「これは越前間(福井間・中京間)ですか?」
「いいえ、柱芯の面積で、9.9372㎡(6畳)、内寸法で、8.9436㎡となります」
話を戻して・・・
同じ「円」だからと言って、本当に比較が出来ているのか?
それは、「畳」の時の様に、実は違いが発生しています。
その違いを抑えるのが、原価オープン方式の見積書を作成する理由です。
詳しくは、弊社にお越しの際にご説明させていただきます。
今日は、原価オープン方式の見積書にて、三有の家の仕様調整打合せを行いました。
お施主様の価値観が、三有の家に注がれて行きます。