【続く喜びの家】のまん中とは?
ファサードが現れた日

先日、足場が撤去され、ファサードを遮るものがなくなりました。
建物の表情が、ようやく姿を現しました。
また同じタイミングで、最後の発注承認打合せも終え、これまでの道のりを振り返りました。
「自分のまん中に、住む」ということ
17.2%以内に入る住まいづくりを目指す私たちは、やがて「自分のまん中に、住む」という考えにたどり着きます。
それは、自分自身を深く知り、住まいを自己の内面から組み立てていくという姿勢です。
【続く喜びの家】の“まん中”とは?
この住まいにとっての「まん中」は、「持続可能であること」でした。
持続可能という言葉から、多くの方はSDGsを連想されるかもしれません。
ユニセフの動画では「地球」を「家」と捉え、世界全体の持続可能性が語られています。
しかし、私たちが考えたのは、もっと小さなスケール。
一人ひとりの暮らしが「続いていく」こと。その可能性を高める工夫について考え続けてきました。
“持続可能”から生まれた設計
打合せを重ねる中で、結果的にZEH(ゼッチ)にもなり、SDGsとも自然にリンクする設計となりました。
ただし、「持続可能」とは環境配慮だけを指すものではありません。
17.2%以内に入る住まいであるためにも、理想の暮らしを“続けていけるかどうか”が重要でした。
プランニングで重視したこと
例えば──
- リビングでの過ごし方をどう支えるか?
- 収納は足りているか?増える物にも対応できるか?
- 洗濯物のボリュームに応じた洗濯室の設計
- 太陽光発電+蓄電池での自立したエネルギー環境
- メンテナンス性を考慮した外壁材の選定
こうした一つひとつの検討が、「続けていける暮らし」を支えています。
潤いをもたらすデザイン
同時に、機能性だけでなく「潤い」も大切にされました。
プロジェクターで映画を楽しむ壁。
絵を飾るスペース。
訪れる人を迎えるデコレーションスペースと、それに合わせた照明計画。
これらはすべて、持続可能な理想の暮らしの一部です。

ファサードにも「まん中」が宿る
持続可能な暮らしを形にしたファサード。
建物の形状は、発電効率を高めるために導き出されました。
また、中央が抜けた形は、高さの変化を利用し、立体的なコミュニケーションを促すものです。
門型(フラットアーチ)による安定感ある佇まいは、「続いていく暮らし」を象徴しています。
柱型はあえて太めに設計し、安心感と存在感を演出しました。

まとめ:「続けていける」を設計する
【続く喜びの家】の「まん中」は、やはり「持続可能であること」でした。
それは──
- ① 長く機能する器
- ② 潤いのある暮らし
この2つの要素がそろって、初めて「理想の暮らし」が長く続いていく。
私たちはそう考えています。