今日は、お引渡しでした!
2020年7月3日 / 志毎(しまい)の家
2020年7月3日 / 志毎(しまい)の家
リビング・ダイニングと期待を高める廊下の境にあったパーテーションは、造り付けのオリジナルTVボードに替えました。
それよりも重要な変更点があります。
それはソファの(くつろいで座る)向きやテレビ(目線の向きを全くの逆方向にリフォームしました。
当たり前ですが、リビングの見え方が違います。
リフォーム前はリビングを通り越して窓の外へ目線が行きますが、リフォーム後のリビングは先ず、ソファなどリビングルームが目に入って来て、それから目線を動かし、窓の外へと2段階の目線の動きとなります。
そしてリビングに歩みを進めるとTVボード側と3段階の目線の移動が起こります。
この様に目線の動きを図り、段階(ストーリー)を設ける事で、空間の感動を増やす事が出来、そこにいる楽しさが増します。
4段階目の目線の動きは、リビングからダイニングやキッチンへ目線を動かします。
リフォーム後はシンプルに水平方向のディテールを強調して広がりを演出しています。
目線の動きもさる事ながら、今回のリフォームで最も重要なポイントは他にあります。
それは動線上の収納です。
リフォームの最大の利点は、その空間に暮らしてきたと言う事です。
つまり、何年にもわたり、空間を使用し、体感し、その痕跡を残されてきた事にあります。
オーナー様ご本人が、とてもイメージしやすいですし、弊社としてもとても沢山の正確な情報をライブ感ある状況で見せていただく事が出来ます。
帰って来たら、どんな動きをするか?
どこに何を置いて、どうしてソファに着くか?
どんな体制で携帯とテレビを観るのか?
買い物から帰って来た日は、どんな動きをするのか?
何時に何と何をするのか?
そんな事がとてもリアルなイメージとして計画されて行きます。
綿棒はきっと仕舞えないだろう。
きっと出しっぱなしになる。
そんな細かな話までさせていただき、プランに反映して行きました。
ですので、オーナー様で無いと観る事が出来ない、写真には写らない美しさがあるのです。
♪リンダ・リンダ♫
しかし、そこが最も重要なポイントです。
「大切な事は、目に見えないからね!」
「家でも、星でも、砂漠でも、それを美しくしているのは、何か目に見えないものなんだね」
星の王子様の言う通り。
以前は、リビングやダイニングと、通路部分を切り離し、プライベート性の確保を目的としたパーテーションがあった廊下。
その廊下に、エントランスで得た期待感を増幅させる役割を付加しました。
パビリオンなどでよく見られる手法です。
中の雰囲気をチラ見させて、楽しみを増幅させます。
ここでも壁と光(灯り)が、役割を果たしています。
後の空間(リビング・ダイニング)が、より開けて感じられる様に必要最小限の幅と、明るさに抑えてあります。
期待感の増幅を図り、同時に期待感を裏切らない工夫が施されています。
正面に新設した扉はウォーク・イン・クロゼットの扉です。
費用対効果を考えた上での可能な限り存在感を抑え、上記の演出に邪魔にならない様にしています。
ご家族は、先ず、この扉を開けて部屋着に着替え、リビングなどに進みます。
ウォーク・イン・クロゼットは、洗面脱衣室にも直接アクセス出来、汚れがひどい場合などは、お風呂に入ってからウォーク・イン・クロゼットで着替え、リビングなどに進む事も可能です。
現在、(仮称)西堀町の家は、内装建具(ドアなど)の吊り込み中です。
上写真(通路の突き当たり正面)は、一度、減額の為、取り止めとなり、諦めが付かず復活した造作建具(クロス戸)です。
扉の存在を抑えて、壁と一体的に見せる事で、シンプルになり、その影響で立体感のみが強調されます。
(仮称)西堀町の家では、招かれたお客様が、玄関先まで訪れた時、リビングルームへ意識が行き、リビングへの期待感が増す仕掛けをしています。
その為には、抵抗無くリビング方向へ目線が誘導される必要があり、色んなところで形状や色彩などをシンプルにしました。
その一つが、このクロス戸です。
他にもクロス戸が果たしている役割もあり、吊り込み終えるのがとても楽しみです。
昨日の良い天気にかわって、今日は昔ながらの梅雨時らしい、しとしとと雨が降る日となりました。
昨日のうちに現地調査に行っておいて、良かったです。
実は毎日、お施主様の植木(現場)の水やりをしています。
歩先の家の植栽と(仮称)船橋新2の家の植栽です。
それもあって雨が降ると少しほっとします。
それに、暑い日が続くと潤いほっとします。
今日は、朝から図面を描いて、昼からは現場を回りました。
(仮称)船橋新2の家は、立上りの型枠の配置を確認しました。
全数検査の結果、おかげさまで問題なく施工されていました。
ありがとうございます。
(仮称)西堀町の家は、クロス戸(造作戸)にクロスを貼っているので、現場確認に向かいました。
でも、作業が終わってしまっていて、職人さんと会えず仕舞。
キレイに建具が並べられ、現場の掃除もされていました。
ありがとうございます。
(仮称)西堀町の家は、電気工事も殆ど完了しています。
照明を点灯すると、LDKがまた違った趣をみせてくれます。
今日、完成させてくれたクロス戸を吊り込む(設置する)と、更に照明の効果が高まります。
照明の効果が高まる為のクロス戸でもあるからです。
完成が楽しみです。
お住まいの中でも、ストーリーを考えて設計したりもします。
訪れた人が、廊下や次の部屋など先に進む事にワクワクする仕掛けを図り、その期待を裏切らない感動を作ろうと考えます。
玄関はそう言った場所でもあります。
上写真は(仮称)西堀町の家の玄関からリビング方向を見た時の天井です。
玄関には向こう側に見えている柱と同じ柱があり、その事で玄関からリビングへの意識が芽生え、天井がそれを誘います。
しかしこの時点では、リビングの気配は感じても見る事が叶いません。
歩みを進めると少し周辺より暗めの廊下がのびます。
この廊下の証明計画も天井への間接照明と、周辺より少し暗めに感じる事でしょう。
この暗めの廊下が重要な役割を果たすのです。
廊下を抜けて振り向くと、そこに広がるのは、ずっと見たかったリビング・ダイニング。
そしてその向こうに庭の木々。
こんな風にストーリーを考えて、プランをします。
チラッと見せたり、見せなかったり。
少し暗かったり、パッと広がったり。
床や壁や天井を利用して、緩急を生んだりします。
そのストーリーを効果的にする様に、色や形状を考えます。
建築の面白いところで、もしかすると機能性とは反したり、一見すると無駄だったりするかもしれません。
しかし暮らしに潤いの様なモノを与えてくれたりもします。
2020年6月4日 / 志毎(しまい)の家
(仮称)西堀町の家は、仕上げ工事の真っ最中。
クロスはほとんど貼り終え、仮吊り込みを終えた建具の完成を待って、本吊り込みを終えると、形状的な設計意図が、ほぼ見る事が出来る様になります。
その時が間も無く訪れると、現場に足繁く通います。
現場からの戻り。
いつも出来る限りですが、帰り道のルート上に、オーナー様のお住まいがあるルートを選びます。
多少、回り道になっても、オーナー様のお住まいをみて回るのが、趣味みたいなモノなのです。
伸遊の家は、南側のお家が取り壊され、模型でしか見た事が無い外観を見せてくれています。
(仮称)西堀町の家の帰り道は、必ず伸遊の家の前は通ります。
「あっ!今日も stay home している」など、オーナー様の暮らしを感じて癒されたりもしています。
あとは、舞優の家の前も通ります。
今日は偶然、オーナー様、奥様と娘さんが帰って来たところに出会し、少し立ち話。
こんなラッキーな日もあります。
続いて招彩の家の前を通過。
いつも照明がキレイに見えます。
こんな風にパトロールするのが趣味です。
皆さま、暮らしを楽しまれていたり、シアワセそうな雰囲気を感じられると、応援していただいている気に勝手になって、僕もシアワセな気持ちになれるからパトロールを続けています。
無理矢理、足を伸ばす程では無い、チョットした道草を楽しんでいます。
昨日は双幸の家のオーナー様奥様と家の前でバッタリお会い出来ました。
だから、二日連続のラッキー・デイでした!
2020年6月1日 / 志毎(しまい)の家
週末。
打合せが終わってから現場をはしごして、(仮称)西堀町の家に到着した時はスッカリ暗くなってしまっていたので、週明けの今日は、現場に向かいました。
現場が始まった時、満開だったサクラは、青々とした葉が茂っていました。
現場はと言うと、クロスもかなり進んでおり、とても明るいリビングになっています。
仕上げ工事が進むにつれて、様々な意図が明確になって行きます。
例えば、どうしても残したかった柱が存在する建築的な意味だったり、玄関からリビングへの意識の誘導だったり。
形状だけで無く仕上げ材(色)などにも意味を持たせてあるので、仕上げ工事が進むと、設計者としてはニンマリしてしまうのです。
仕上げが楽しみです。