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「集流の家」のファサード

オーナー様のご厚意のもと、5月7日より内覧会を開催致します「集流の家」。

前回は、「集流の家」のご家族のあり方のお話をさせていただきました。
https://www.ecru-arc.co.jp/blog/information/集流の家

今日は、会場にて分かりやすい見た目の特徴などをお伝え致します。
今回は外観のお話。

片流れの勾配屋根と正方形の窓などが印象的な「集流の家」は、勝山市鹿谷町にあります。
勝山市の中でも山間に位置し、積雪量も平地に比べると多いです。
その為やお仕事柄もあり、雪の事は良くご検討されました。

片流れの勾配屋根は、敷地裏側に雪を落としてしまう事を考えての形状です。
ファサードのプロポーションを考えて、最初のご提案は、もう少し緩い勾配屋根にてご提案をさせていただいてましたが、雪の心配から更に勾配をキツくされました。

勾配がキツい片流れだと、頂点が高くなり、間伸びしてプロポーションを整え難くなりますが、「集流の家」は桁落としと言って、水下側の小屋梁を他の梁レベルから下げる構造組みをしています。
そうする事で、最高の高さ(頂点)を抑えてプロポーションを整えています。

ファサードの正方形の窓は、2つは本当の窓ですが、ひとつはサッシやガラスの入らない開口です。
大きさを揃える事で、外観にリズムを生み出しています。

当初、仕上げ材は、雪の事などを考え、全てガルバリウム鋼板で進めておりました。
上記のように、形状(プロポーション)を整えて来ましたので、ある意味、素材感や色が増える必要性がありませんでした。

しかし、ある日、奥様が仰いました。
「単色だと安っぽくならない?」

そこでイメージ・マップを見直す事になります(安っぽくはなりませんが、人によって言葉の定義やイメージが違う為)。

イメージ・マップとは、言葉や共通認識にする事が困難なイメージを、見える化し共通認識にして行くツールで、弊社の打合せで利用しております。

そのイメージ・マップを見直すと、(ご主人が集められた)ミニマルに洗練された外観の写真に混じり、(奥様が選ばれた)重厚感のある邸宅の写真がありました。

そこで再度、ご家族(ご夫婦)でドライブがてら、車窓から見える好みの家を言い合い、お二人のお好みのイメージに調整される事になりました。
またその結果をラインにて弊社に送っていただき、ほぼライブで共有化する事になりました。

これらのプロセスにより、単色・単素材でファサードを構成するのでは無く、重みを感じさせる素材を建物の足もとに配し、安定感を表現、重厚感を加えるに至りました。

また、これは当初(奥様の一言が出る前)から考えていた事ですが、外部の印象を内部に引っ張る為の、内外連続したポーチ床仕上げやポーチ軒裏仕上げも外観に見られるポイントのひとつです。

その形状にも工夫があります。
是非、内覧会へお越しいただき、ご体感いただけましたら幸いです。

「集流の家」内覧会は、完全予約制にて開催させていただきます。
下記のURLからご予約が可能です。
ご参照くださいませ。

https://select-type.com/rsv/?id=lvaCx_JabWY&c_id=227804&w_flg=1