広がりを生むモノを出来るだけ。
(仮称)若杉の家の面積の圧縮はLD(リビング・ダイニング)にまでおよびました。
しかし、LDはゆったりと落ち着いた雰囲気にしたいというのが、家族の希望でもありました。
そこで、面積は圧縮しながらも、(出来るだけコストをかけないで)視覚的・感覚的に広がりを感じられるように検討しました。
先ず、今まで弊社で建てていただいたオナー様たちの多くの方がされてきた、内外のつながりを強調することで、広がりを演出する方法をとりました。
軒・袖壁を設け、レベルや面、色や素材を合せることでつながりを強調。
また、外部空間もLDの延長と意識させる為の壁を設けました。
さらに、その壁の向こう側にある空間を予期させ想像させるため、その壁にアーチの抜けをつくりました。
光(自然光・ライティング)の利用による広がりの感覚も利用しました。
LDは落ち着いた雰囲気が家族の好みだったので、直射日光が降り注ぐLDではなく、木陰でくつろぐ感じのように直射の入りにくい空間にしました。
しかし明るく感じられるように日光を反射させる反射壁を設け、LDにやわらかい天空光によって明るく感じられるように工夫しました。
そのことも功を奏し、外部にある反射壁までがLD一体の空間を認識されます。
その反射壁の足元にイスなど家具を置くことで、よりリビングの延長であるイメージが強調され、広がりの演出になります。
夜もその効果をねらうために、イスを置く場所の上部にスポットライトを設けました。
目線を止めない工夫を施し、また目線を止め、エリアを認識させ、最後にその先を予測させることで、楽しい広がりを演出しました。