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「Less is more」 「God is in the detail」

今日、優律の家の足場を撤去しました。
足場が無くなり、あらわれたファサード。
インパクトを感じます。

優律の家のイメージマップの分析結果は、大きく二極化していました。

ひとつは、禁欲的な形状とシンプルな構成、いわゆるミニマリズムです。
もう一方は、上質、エレガントな伝統的洋風の邸宅を思わせるイメージ。
ある意味、相反するようなこの二つのイメージの共有化というか、利用をしたのが優律の家です。

ファサードはそんな二極化のイメージを共存させるのにとても重要な役割を果たしています。

ミニマリズムの思想の原点に、「Less is more」という考え方があります。
「より少ないことは、より豊かなこと」というこの考え方を逆手に取り、カガミの役割をミニマルな形状に果たさせているのが優律の家です。

そのカガミで何を映し出すのか?
それが二つ目のイメージ。
エレガントなエッセンスです。

優律の家には、ミニマルな形状の中に、伝統的な建築物を思わせるフォルムやディテール、マテリアルが目を引きます。
そんなエレガントなエッセンスを眼球に残し、ミニマルな形状の上に重ねて空間を捉えさせようとしたのが、優律の家です。

まさに、「God is in the detail」(神は細部に宿る)
ミース・ファン・デル・ローエの言葉を参考にさせていただき、設計した優律の家です。