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バーを握った、その瞬間!

今日は打合せ中に、エントランスのドアを開ける為にバーを握った、その瞬間の話をしました。

話は変わりますが・・・

あなたはミシュランの三つ星シェフレベルの味覚をお持ちですか?
その質問に、多くの方は「そこまででは(味覚が)無い」と答えられるのではないでしょうか。

某テレビ番組で、様々な物の違いを二択で選択し、一流芸能人を競う番組があります。
結構名のある芸能人が、正解すると本気で喜んでおられます。
確実性があって答えている訳では無い事がそこから解り、違いをそれほど理解していない事が観てとれます。

ミシュランの三つ星シェフの味覚を持たない方が、ミシュランの三つ星シェフの料理を食べる事に意味があるのでしょうか?

そこまで微妙な違いに気付けているのでしょうか?

いや、むしろ逆で、味覚に自信が無いから、ミシュランの星の数で判断せざるを得ないのかも知れません。

もし自分の舌を信じていたら、他人が評価したお店に行く必要も無くむしろ自分で星をつけて回ればいいものを、ミシュランの三つ星レストランに行っているのは「自分の味覚では判断できない」 or 「ミシュランの三ツ星レストランしか、自分の舌に合わない」のどちらかなのかなぁ〜とも考えられます。

鋭い味覚を持ち合わせないから、ミシュランの三つ星レストランに行く。
これはある意味、とても理屈に合った行動です。

しかし、これはどうでしょう。
ミシュラン三ツ星レストランに行き、家からマヨネーズを持参して料理にかけて食べたとしたら・・・
それはとても興味深い話です。

既成概念(ミシュラン)への挑戦か?

ただ、一般的な見解としては、喧嘩を売ってると考えるか、単なる味音痴の成金などと捉えてられるに違いありません。

さて、今日のお話。
エントランスドアのバーを握った瞬間のお話でしたね!

その瞬間をデザインしている方がいます。

どういう事か?
そのバーを握り、ドアを開ける動作に最中、これから入る空間の品格を感じ取る。
そんな方が存在します。
だから、見た目や機能だけで無く、バーを握り引く感覚までデザインしている方がおられるのです。

多く方にはその違いも理解されず、マヨネーズを持参してぶっかけられる様な事が起ころうとも、目の前のエントランスドアに真摯に向き合いバーの握り心地や引いた時の感覚を調整し続ける。
そんな職人気質の方も存在します。

必要ですよね?
その様な方。

多くの食される方々はミシュラン以上の味覚を持ち合わせていない。
それでも、それ以上の味を出そうと努力されている料理人の方々。
それと同じく、バーの握り具合や引き具合を調整し続ける方々。

立派です。

それこそ、星、3つ!!