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断熱性能のお話を少々。

我が家である遊び心の家は、築9年(10年目)になります。
10年一昔前と言いますが、性能などは、やはり現在の住宅に比べると悪く、Ua値は、0.91W/㎡Kです。
福井市の省エネ住宅の基準である0.87W/㎡Kに達していません。

一方、我が家はHEMSを設置しています。
HEMSとは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略です。
家で使うエネルギーを節約するための管理システムです。

我が家のHEMSは、外気温や室温も見る事が出来ます。

福井市の省エネ住宅の基準である0.87W/㎡Kは、(細かな設定は割愛させていただきますが)寝る前に暖房を止め、朝起きる時に最低限の健康ラインとされる10℃を下回らない断熱性能との事で決めたと聞いてます。

我が家、0.87W/㎡Kに達しませんが、HEMSで確認しても一度も10℃を下回った事は無いです。

この時期、仕事を終えて家に帰って玄関ドアを開けると、必ずと言っても過言では無く妻と口にするのは「我が家は温かいね!」って事です。

我が家は仕事が終わる18時になると、床暖房が入る様に設定されています。
家に着く頃には、玄関ドアを開けると玄関まで暖かくなっています。

お客様との打合せの際、寒いのが嫌だから断熱性能を高くしたいと仰る方がおられます。

それは少し正しくないと感じます。
また「断熱性能が高い事を是非ご体感ください」との宣伝を目にする事もありますが、それも正しくないと思います。

我が家は省エネ住宅の基準をクリアしていないのに温かいからです。

断熱性能が高い・低いは、温かい・寒いと言う話では無いと思います。
使用するエネルギーを抑える事が出来るか否かの話です。

また断熱性能が良いと、先程の暖房を止め、朝起きる時に最低限の健康ラインとされる10℃を下回らない事にとどまらず、最低限の快適ラインとされる15℃を上回る事も可能です。

因み、福井市で15℃を下回らない為の熱損失係数は、0.34W/㎡Kとされています。

健康寿命と断熱性能の関係性などを調べられている先生もおられます。

余談ですが、断熱性能が良くなると、冷房時の負荷が大きくなる事も分かっています。
少し省エネルギーに反します。

色々とお話をしないと難しい事があります。
話しても難しいです。
しかし、今、知り得る情報を知っていただき、ご判断いただければと弊社では考えています。

重要なのは選択をしようとする事だと思います。