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安定の(仮称)大宮2の家

肩に力が入っていた打合せ

安定の(仮称)大宮2の家

外壁(金属サイディング)を貼り終えた(仮称)大宮2の家

思い返すと、最初の打合せで僕は、少し肩に力が入っていたと思います。

なぜなら——

お施主様は、生まれも育ちも日本とは言え、
見た目は完全にフランス人。

しかも、とびきり男前。

その上、
触れるもの、選ぶもの、すべてにセンスがある。
4ヶ国語を操る知性もある。

だからこそ僕は、

「明らかに目立つ、印象的な建物にしなければ」
「暮らしにおいても、憧れられる住まいにしなきゃ」

と、どこか意気込んでいたのだと思います。


むしろ、余計なこと

ある日の打合せで、お施主様がこんな話をされました。

姉の家の玄関は、吹き抜けになっている。
けれど、それが“いかにも”で、少し興醒めした、と。

僕は、ハッとしました。

もちろん、
無意味な吹き抜けを提案することはありません。

けれど、もしかすると僕のプレゼンテーションが
too much になっていなかったか?

お施主様にとっての「良い」を形にすべきなのに、
どこかで「設計している自分」を見せようとしていなかったか?

その瞬間、
肩の力が、すっと抜けました。


劇的な変化は起きていない

安定感のある(仮称)大宮2の家

結果として出来上がった間取りは、
とても常識的で、誰にとっても機能的です。

奇をてらうこともなく、
声高に主張することもない。

けれど——

仕上がった住まいをご覧いただくと、
色使いや素材の組み合わせに目を奪われ、
お施主様の中にある「軸の安定感」に
気付かれないかもしれません。

しかし、落ち着いてご覧いただくと分かります。

とても使い勝手の良い、真っ当な間取り。
時代背景を踏まえた色選び、素材選び。
浮ついていない“安定”。

その雰囲気は、形状にも込めています。


僕がした仕事

センスにも選択にも、
すでに軸があったお施主様。

では、僕の仕事は何だったのか。

それは、
センスを足すことではありませんでした。

お施主様の中にすでにある感覚を、
言語に置き換えること。

感覚は、そのままでも選択できます。
けれど言語になると、選択はさらに安定します。

「なんとなく好き」が、
「だから好き」になる。

打合せでは、いくつかの共通言語がありました。

  • RC造のディテール
  • アカデミックな裏付け
  • コルビジェ的な色彩
  • 家具・調度品・建築の一体化

 
それは流行のような軽いものではありません。
論理的思想や、学術的選択の言葉です。

言葉が共有されると、
選択はさらに意味を帯び、
ぶれなくなります。

足す必要も、盛る必要もない。

ただ、整い、深まっていくのです。


設計とは、翻訳

安定の(仮称)大宮2の家

(仮称)大宮2の家は、
正直に言えば、目立つと思います。

それはまるで、
見た目は完全にフランス人、
しかも、とびきり男前なお施主様のように。

けれど、ご本人はとても奥ゆかしい日本人。

住まいも同じです。

一見、華やかに見えるかもしれない。
けれど中身は、至極真っ当。

構成も、間取りも、素材の選択も、
極めて安定的で、論理的です。

ただ——

見た目の派手さに目を奪われてしまうと、
その“軸”にはなかなか気付けません。

そこに気付けるかどうかは、
少しだけ、素養が必要です。

派手さを見るのは簡単。
本質を見るのは、少し難しい。

この家は、
本質を見抜く目を持つ人にこそ、
静かに、深く響く住まいだと思っています。


(仮称)大宮2の家は、お施主様のご厚意のもと、4月11日から内覧会を予定しております。

日が近くなりましたら、ココ、ホームページにて詳しくお伝えさせていただきます。