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くつろぐには、規律がいる。

── だらける住まいと、奏でる住まいの違い ──

「家では、くつろぎたい。」

これは多くの人が自然に思うことで、きっと大切なことです。
でも、だからこそ、少し立ち止まって考えてみたくなるのです。

その“くつろぎ”、本当にくつろげていますか?
そしてそれは、「だらけている」とどう違うのでしょうか?


「くつろぐ≒だらける」になっていませんか?

実は、住まいづくりに関わっていると、この問いにぶつかることがよくあります。
くつろぐために空間を整えたはずなのに、気づけば部屋は乱雑になり、ソファに沈み込んでただ時間を潰しているだけ──。

「くつろぐ」と「だらける」は、表面上は似ていても、本質はまったく違う。

くつろぐには、質の高い前提条件が必要なんです。

たとえば、太陽光パネルを屋根に取り付けるとき、勾配や方角を緻密に計算して、
最大の発電効率が得られるように配置しますよね。
同じ費用をかけるなら、最大限の効果を得たいと思うのは当然です。

でも、「くつろぐ」は、現代では数値化が難しい。
だから、多くの人がそれに対して“費用対効果”を感じにくくなってしまう。

けれど、本来、家こそが「くつろぎのポテンシャル」を最大限に発揮できる空間であるべきなんです。


「ノイズを消せば、くつろげる」は間違い?

もうひとつ、くつろぎにおける難しさがあります。
それは、「ノイズを消せばくつろげる」という考え方に偏りやすいこと。

もちろん、音や視覚的なゴチャゴチャが多すぎる空間は落ち着けないでしょう。
でも、逆に“無味無臭”な空間が落ち着かないという人も少なくありません。

ある程度の生活感や温かみがないと、かえって不安になるのです。

では、どの程度の「味」や「香り」なら心地よく感じられるのか?
それは人それぞれで違うから、エクリュではイメージマップという手法を使って、心の奥にある感覚を引き出す作業をしています。


音楽に学ぶ「規律の中のくつろぎ」

ここで、僕がよく例える「音楽」の話をさせてください。

ドレミファソラシドという音階は、無数に存在するアナログな音の中から、
物理的な秩序(弦の長さ、振動数)に基づいて“整えられた”音の並びです。

そう、あの心地よい音楽は、厳密なルールに従って構成されたものなのです。

つまり、心が落ち着く、くつろげると感じるあのメロディは、
「自由奔放に鳴らした音」ではなく、「秩序ある選択」によって生まれている

これって、住まいもまったく同じなんです。

秩序なくモノを置き、気分だけで空間を作っていくと、それはただの“雑音”になってしまう。
でも、自分たちの暮らしをよく観察し、自分たちにフィットしたものだけを選び抜いた空間には、音楽のような“調和”が生まれる

くつろぐには、規律

脳が整理されやすい状況をつくることがポイントです。


「甘えたくなる」からこそ、機能する家であるべき

エクリュのオーナー様には、社会的な責任のある立場にいる方も多くおられます。
日々の緊張やプレッシャーの中で、せめて家では甘えたい、だらけたいという気持ちは当然のこと。

だからこそ、エクリュでは考えています。

“少しの労力でリセットできる住まい”であることが、何より大切だと。

物が散らかっても、ほんの数分で元に戻せる。
気分が沈んでも、お気に入りの光と音と香りに包まれれば、すっと立ち上がれる。

そういった、「くつろぎへの再起動スイッチ」が空間に組み込まれていること
それこそが、真の機能性だと思うのです。


「考えなくていい家」が人をダメにする?

ここで少し、耳が痛い話をしましょう。

ChatGPTもそうだけど、僕らは「便利な道具」に頼ることで、
“考える”ことを手放してしまいがちです。

もちろん、それはそれで素晴らしい技術。
でも、それに甘えすぎると、人はだんだんと“思考”をやめてしまう

住まいも同じです。

ただ楽だから、何も考えなくていいから──
そんな理由で選んだ住まいは、くつろぎのようでいて、実は人をだらけさせる空間かもしれません。


エクリュが目指す「暮らしを調律する住まい」

エクリュが目指しているのは、
ただ楽なだけでも、ただ格好いいだけでもない、「きちんと暮らし続けられる住まい」です。

そのために必要なのが、次の二つの要素。

  • 機能する器
    → 自分たちの暮らしにフィットした、調律された設計と仕組み。
  • やる気スイッチが入るギャラリー
    → 気分を上げ、丁寧に暮らしたくなる仕掛けのある空間。

この両輪がそろったとき、住まいは“だらける場”ではなく、“奏でる場”になる。
音楽のように、美しく、秩序立ち、そして自由な「くつろぎのメロディ」を奏でることができるのです。


おわりに

「くつろぐには、規律がいる。」

この逆説的な言葉の中に、住まいの本質があると僕は思います。
音楽のように、暮らしもまた、美しく調律されるべきもの。

だから僕たちは、空間を整え、質問を繰り返し、あなたの“音階”を探し出すお手伝いをしています。
そして一緒に、あなたにとっての“くつろぎのメロディ”を奏でられる住まいを、かたちにしていきたいのです。

でも、最も重要なのは、あなた自身がそのことに気づくこと。
僕たちはそのお手伝いをしているに過ぎないのです。