必要充分を探る。
今日ご紹介するのは、オーナー様自ら命名された「必要充分の家」です。
弊社は、“自分のまん中に、住む”をパーパスに、住まいづくりを行なっています。
そもそもお住まいは、住まう方々の価値観が反映させる必要があり、「住まい=住む方」を目指すべきですが、その中で最も重要な軸の様なモノを握った状態でお住まいづくりに望んでいただくと良いと考えています。
そう言った意味で、オーナー様自ら命名されたその名が示す様に、「必要充分」をカタチにされたこのお住まいは、弊社だったからカタチになったとも言えます。
「必要充分の家」は、プランニング当初、その名からは意外にも「欲しいモノを詰め込んだ家」からスタートしています。
語弊を恐れず簡単に言うと、つまり豪邸でした。
その理由として、ひとつは多くの事をご存知で、良いモノをたくさん知っておられました。
また、経験されて来た事が、あらゆるモノなどを高め増やす要因だったと感じていました。
そんなオーナー様が、「必要充分」を目指されたのは、世界情勢もあっての事でしょうけど、本当は生きて行く上で、必要充分さえ有れば、その方がシアワセだとご存知だったからだと思います。
多くの方々は、より(経済的に)豊かに暮らそうと思えば思うほど、しがらみや馴染まないモノを増やして生きています。
結果としてインスタ映えする様な暮らしを手にしても、いつまでも幸せを感じられないで、もっと!もっと!とまるで千と千尋の神隠しのカオナシのようにドンドン膨れ上がって止まらなくなる・・・なんて事もあるのかも知れません。
夢を失い、自分の言葉も失ってしまった人に、カオナシを映し込んだりもします。
千尋と一緒に銭婆のところに向かった時のカオナシのように、全てを吐き出してミニマムになった方が、人はシアワセを実感出来るのかも知れません。
おっと!
話がジブリに迷い込んでしまった。
話を戻します。
「必要充分の家」のオーナー様は、wantsではなくneedsを問う弊社の打合せの中で、ご自身やご家族にとっての必要充分について、ひたすら自問自答を繰り返されたのでしょう。
その事がご自身で命名された名前(必要充分の家)につながったのだと思います。
(最後にオーナー様のお言葉で締めたいと思います)
土地とご縁が繋がらず、建築予定地は2回変わりました。
世界情勢が変わり、新築を中止しようとしたこともありました。
それでも、自分で調べたり考えたり、家族会議をすること2年6ヶ月で70時間あまり。ひたすら「欲しい」と向き合いました。
エクリュさんとのやりとりは、LINEで約5万文字。会っての打ち合わせも、のべ20時間を超えることに。
問答を繰り返していたら、わたしたちの「必要」が家という形になりました。
誰にとっても十分でなくとも、わたしたちにはこれが「充分」です。(オーナー様談)