ミニマリズムの家 ── 想支の家に宿る本質と落ち着き
ミニマリズムの家──想支の家に宿る本質
雪が舞う今日、静けさに包まれた風景の中で「ミニマリズムの家」という言葉が自然と浮かびました。

雪に包まれた 想支の家 は、「素色(ecru)」という名のとおり、白と調和する穏やかな存在感を放っていました。
ミニマリズムの家に必要だったシンプルさ
想支の家は、「見た目の美しさ」だけでなく、「シンプルであること」が重要なテーマでした。

オーナー様からは、以下のようなご要望がありました:
- 「安藤忠雄の図面のように、シンプルな図面にしてほしい」
- 「天井に照明器具(ダウンライトなど)を設置しないでほしい」
私はそれを、建築におけるミニマリズムの明確な意志と受け止めました。
余分な線を削ぎ落とすことで、空間には静謐さと奥行きが生まれます。
美術館とギャラリーに学ぶ「ノイズを減らす意味」

弊社の「エクリュ・ギャラリー」は、美術館のようなホワイトキューブではありません。
なぜなら、私たちの目的は「お施主様の暮らしを整え、高めること」にあるからです。
一方、美術館がホワイトキューブである理由は明快です。
作品に集中してもらうために、ノイズ(線・色・装飾)を徹底的に排除しているのです。
この発想は、ミニマリズムの家づくりにも深く通じるものがあります。
ミニマリズムがもたらす「落ち着き」

オーナー様が求めたのは、「思考が整理され、心が静まる空間」でした。
落ち着きとは、心の水面が波立たず、深くまで澄み渡るような感覚。
そのために選ばれたのが、「ノイズをできるだけ減らす家」──すなわちミニマリズムの家です。
ミニマリズムは暮らし方そのもの

ミニマリズムとは、ただ形をシンプルに整えることではありません。
考え方、生き方、姿勢にまで関わる「哲学的な選択」です。
以前の記事でも触れましたが、家にいることで思考が整理され、心が軽やかになる。
そんな空間が、オーナー様には必要だったのです。
想支の家が体現する「ミニマリズムの家」
想支の家のまん中には、ミニマルという考え方が流れています。
空間がミニマルであることで、暮らしが整い、心が穏やかになる。
私たちエクリュは、そんな「本質に寄り添う住まい」を、丁寧にかたちにしています。