何卒、46.5%側に入らないで!
築13年の我が家「遊び心の家」──スムーズにいかなかったからこそ生まれた豊かさ
我が家(遊び心の家)は、築13年になります。
大学卒業以来、四半世紀以上にわたり「人の住まい」を考える仕事に携わってきました。
しかし、自邸の計画は決して順風満帆ではありませんでした。
むしろ、何度も壁にぶつかり、そのたびに工夫を重ねながら、ようやく今のかたちにたどり着いたのです。
今回は、その中でも特に印象深かった「予算の壁」についてお話したいと思います。
【1】土地購入からつまずく──300万円超の想定外
我が家の計画で最初に直面したのは「土地」の問題です。
当初想定していた土地が購入できず、やむなく別の候補に切り替えることに。
結果として、土地購入額が300万円以上オーバーしてしまいました。
さらに、建築費の見積もりを進めると、ペアガラスの制作限界寸法のサッシなど、価格が予測できない項目も多く、トータルでは予算を大きく上回る結果となってしまったのです。
【2】床面積を30%削減──“圧縮”が生んだ可能性
こうした状況を受けて、最も現実的な対処法として「建物の面積を削減する」判断を下しました。
当初のプランでは46坪だった床面積を、最終的には34.5坪まで圧縮。
なんと30%の削減となります。
これは僕自身にとっても初めての体験でした。
ただ、それが結果的に、豊かさにつながる「再構築」のきっかけになったのです。
【3】3帖の部屋が「ヌック」に──コンパクトでも心地よい
たとえば、長女の部屋。
面積はわずか約3帖ですが、工夫を重ねてカワイイ“ヌック”に仕上がりました。
限られた空間でも、機能性と居心地の良さを両立できることを実感した瞬間です。
また、動線をゼロから見直すことで、ただ面積を減らすのではなく、むしろ使いやすさが増したファミリークローク(WIC)も誕生しました。
【4】予算という「制限」が進化を促す
「生物は過酷な環境でこそ進化する」──
ダーウィンのそんな言葉を聞いたことがありますが、住まいづくりにおいてもそれは同じだと感じています。
ウッドショックの際にも、価格予測が乱れたことがありました。
ですが、今では(我が家のような特殊ケースを除き)10%以内の誤差で予測できる精度を保っています。
現実がどんなに厳しくても、早く受け止め、あきらめずに対応する姿勢が、結果的に未来を切り開く鍵になるのだと思います。
【5】「15%以内に入る住まい」を目指して
僕が最後までこだわったのが、「15%以内に入る住まい」を実現することでした。
▶︎このテーマについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
理想の暮らしを保ち続けるには、
限られたお金・時間・スペースの中で、何を優先するかを見極める必要があります。
そのために徹底的に考え抜いた結果、生まれたのがこの家──遊び心の家です。
【6】内覧会のお知らせ──築13年の「リアルな暮らし」を体感
2025年1月25日(土)・26日(日)、我が家の内覧会を開催いたします。
実際に13年間住み続けた家だからこそ伝えられる、「暮らしのリアル」をご体感ください。
【7】人を招けない家は46.5%──その逆を目指して
ある調査によれば、家を建てた人の46.5%が「人を招けない家」で暮らしているとされています。
僕がこれまでずっと考えてきたのは、
その46.5%側に入らないためには、どうすれば良いのか?という問いでした。
我が家(遊び心の家)が、そのヒントのひとつになれたら、これほど嬉しいことはありません。
【イベント詳細はこちら】
📅 開催日:2025年1月25日(土)・26日(日)
📍 会場:福井市若杉3丁目・遊び心の家(築13年)
🕰 時間:10:00〜18:00(予約制)
🚗 駐車場:あり
▶︎内覧会の詳細・ご予約は下記リンクよりご確認ください。
https://www.ecru-arc.co.jp/openhouse